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初代編集長・木滑良久が語る、BRUTUS創刊前夜。

「90歳だからね。もうみんな忘れちゃったよ」 約束の時間よりずいぶん早くに、待ち合わせ場所にカーディガン姿の軽快なカジュアル・スタイルで颯爽と現れた木滑良久さんは、そう言ってニカッと微笑んだ。『週刊平凡』『平凡パンチ』『アンアン』『ポパイ』、そして『ブルータス』まで数々の編集長を歴任し、多くの雑誌の創刊に関わった「伝説」の編集者。この世界に長くいる先人たちが最上の尊敬を込めて呼ぶ「キナさん」。本誌

【話題の映画】一度は折れた心を取り戻し、再起する過程を描いた新作映画が2作公開!

 かつて一世を風靡したものの、ある時忽然と世の中から姿を消し、「伝説の〜」と言えば聞こえは良いが、ある意味不名誉な枕詞をつけて後に語られるようになるアーティストは少なくない。中には完全にその道から足を洗う者もいれば、次なる一手を講じることができず、時間ばかりが無為に過ぎていく者もいる。 『15年後のラブソング』のイーサン・ホーク演じるアメリカの伝説のロッカー、タッカー・クロウはさしずめ前者だ。一

【7月3日公開】長澤まさみにとってノスタルジックな東京は?|『MOTHER マザー』

 女優・長澤まさみは14歳の時に故郷・静岡から上京した。 「東京は、仕事の都合で引っ越してきたから、私にとっては仕事場なんですよね。いつまで経っても住人だという感覚がないんです。いつのまにか、地元よりも東京の方が住んでいる時間は長くなっちゃったんですけど(笑)」  そう話す長澤だが、デビュー間もない10代の多感な時期を過ごしたのもまた東京。唯一心を許せる場所があるらしい。 「JR中央線の中野

映画で辿る、東京ノスタルジー。

 1983年、ドイツ人監督のヴィム・ヴェンダースは、ドキュメンタリー映画『東京画』を撮ろうと思い立つ。テーマは、敬愛する小津安二郎の映画のような風景が、東京にまだ残っているかを検証することだ。しかし、彼の目に映ったのは、小津のそれとは似ても似つかぬ、混沌とした東京の姿だった。本作を今観ると興味深いのは、そこにもまた失われた東京が記録されていることである。歴史を遡れば、初めて東京がフィルムに収められ

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