写真とイラスト、2つの手法で”重なり”を切り取る。

雑誌や広告を中心に活躍する写真家の山本あゆみとイラストレーターの竹田嘉文が、2月23日より、東京・目黒の〈CLASKA Gallery & Shop “DO”〉で2人展『overlaid』を開催する。2人が掲げたテーマは“重なり”。多様な要素が偶然に折り重なって生まれたシーンを、イラストと写真という異なる手法、視点から表現する。   もともと仕事の場で会うことも多かったという2人。 「竹田さんと

あらゆる「分断」から、人々を解き放つための場として。

森美術館が日本の現代アートシーンを総覧する定点観測的な展覧会シリーズとして、2004年より開催してきた『六本木クロッシング』。6回目となる今回は「つないでみる」をテーマに掲げる。   インターネット中心の社会がもたらすディスコミュニケーションや差別など、様々な問題が顕在化する今日。価値観の多様性が認められるようになった一方で、SNSなどの存在が、意見や認識の同調を助長していることも事実だ。本展では

未知への好奇心、空想へのときめきを忘れずに…。

兄の藤井健一郎氏、弟の輝彦氏を代表として、福岡を中心に活動をする〈krank marcello〉。2002年にアパレルと雑貨を扱う〈marcello〉を、04年に家具店〈krank〉を設立し、その店舗を舞台に独自の世界を紡ぎ出してきた。自然や草花、光や風の存在を感じてほしい。krank marcelloの創作のすべてには、そうしたコンセプトがひそかに織り込まれている。 今回の展覧会タイトルは『ぼ

日本では約20年ぶりのアルヴァ・アアルト回顧展。

積層合板の丸い座面に、バーチの無垢材を加工して作った3本脚を付けた、かの有名な丸椅子「スツール60」。アルヴァ・アアルト(1898〜1976)の家具は大量生産を念頭に規格化された「部品」を組み上げて作られ、ある意味単純で色気がないようにも見えるが、それゆえか、今から80年以上も前に作られた丸椅子はじめ、現代の生活空間においても普遍的な魅力を保ち、時代に取り残されないデザイン強度を保ち続けている。

磯村暖の直近2年間の活動を凝縮した展覧会を開催。

2016年、東京藝術大学美術学部を卒業したアーティストの磯村暖。彼は在学中から各パラダイムにおける“異質なもの”を照らし出し、自身の思想に基づき、その活動の場を広げてきた。18年には、台北關渡美術での滞在制作や、タイのワットパイローンウア寺院での滞在制作、また、新木場agehaで行われたキース・ヘリング生誕60周年記念イベントでのコラボレーション、さらに香取慎吾の呼びかけによる「NAKAMA de

地球の脆弱性を語る作品を、日本で見る意味。| アイザック・ジュリアン

〈森美術館〉の開館15周年を記念した展覧会『カタストロフと美術のちから展』が開催中だ。出展アーティストの一人、ロンドンの映像作家アイザック・ジュリアンは語る。「地球の脆弱性を世界に知らしめた東日本大震災。その日本で、この作品を展示することにとても意味があると感じています。“どうしてあんなことが起きてしまったんだろう”。多くの人々が抱えるトラウマや傷。この展覧会を見ていると、そんな気持ちが、少しずつ

最果タヒの言葉の森の中、詩が生まれる瞬間を目撃する。

横浜美術館では初となる、詩人による展覧会『氷になる直前の、氷点下の水は、蝶になる直前の、さなぎの中は、詩になる直前の、横浜美術館は。  最果タヒ 詩の展示』が3月24日まで開催されている。館内の3ヵ所を使って展示されるのは、展示のために書き下ろされた詩と、『死んでしまう系のぼくらに』に連なる詩集3部作などから選び取られた最果タヒの言葉だ。 「詩の言葉を流動的にすることで、読む人が能動的に言葉を選

小国・ジョージアのワインに、いま世界が注目している理由とは?

 ジョージアは、北には雄大なコーカサス山脈、東には黒海沿岸のリゾートの町も控えた自然豊かな小国である。旧ソ連時代の文豪たちには、この国の国民は“アジア人”と呼ばれている。それほどシルクロードの西の端に当たる多文化が融合したエキゾティックな地だったのだ。  そのジョージアに、今、世界のワイン通が熱い視線を注いでいる。それは2016年、ごく最近の発掘から、世界で最も古い新石器時代初頭のワイン造りの痕

GraphersRockが語る、“シド・ミードが次世代に遺すもの”とは。

誰かを天才と言うときには躊躇を感じる。しかし、シド・ミードを天才と称賛することに少しもためらいはない。工業デザイナー・アーティストである彼が『ブレードランナー』『エイリアン2』といったSF映画での仕事によって、無意識に私たちが想像する未来世界を鮮やかに刷新してしまったのを思い返せば、彼が「形」をデザインするのみならず、人間の「イメージ」をもデザインしてしまったのを知っているから!   Graphe

「能面」と「昆虫」。2つのモチーフに宿る、力強い生命力。

 切り絵アーティストの福井利佐が今年、精力的に活動中だ。まず、7月7日まで駿府博物館で展覧会『福井利佐 切り絵展 絢爛「能」』を開催している。テーマは、能楽で用いられるお面「能面」。緻密で迫力ある展示作品は、2008年から10年間、宝生流二十世宗家・宝生和英さんの個人演能会『和の会』が主催する公演のメインビジュアルとして、福井が手がけてきた作品群の集大成だ。 「能面は学生時代から興味があり、よく

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