伝統的な手法で、型破りな作品を作り続ける。|齋藤敏寿

 様々な形をした複数の陶のパーツと鉄のパーツを組み立て、抽象的で巨大な陶芸作品を作り出す。今回のコンセプトは“アーキタイプ=元型”。「人間が持つDNAや原子、分子やその先にある物事の根元の形とは何かというイメージです。不定形で一見“ナニコレ⁉”と思われる僕の作品ですが、実は作陶工程を正確に踏んでいかないと出来上がらない形。僕って実はすごく伝統的な陶芸家なんじゃないかな(笑)」。抽象的な形だが、何か

Nature Self Portrait #4(1996)|ローラ・アギュラー

 皆さん覚えていますか。遡ること2003年、曙が参戦し話題をさらった『K−1 プレミアム 2003ダイナマイト』。対戦相手ボブ・サップの一撃を食らい、轢死したヒキガエルのごとくリングに伸された姿に、ア然。……あの衝撃的瞬間を想起させる一枚の写真。1959年生まれラテン系アメリカ人の写真家、ローラ・アギュラーのセルフポートレートです。彼女の巨体を写したような形の水たまりがあり、風景と人物が一体化した

「ナニデデキテルノ?」とつぶやけば、大人も子供も好奇心が湧いてくる

「工芸」とひとくくりに呼んでも、陶器、漆器、織物のようにその種類はさまざま。これらの工芸作品がどんな素材からできているか気にしてみたことはあるだろうか。普段私たちが着ている「服」も、「繊維」が「糸」になり、それを織って「布」ができ、「服」になっている。今回、そのように一つの作品が何でできているのかということにフォーカスした展覧会が行われている。工芸鑑賞はちょっと難しい……と感じている人にこそ体験し

小松隼也┃アーティストと語り明かして意気投合。

ニューヨークのロースクールに社会人留学し、今年春に帰国。留学中はアート、ファッション、デザインに関する最先端の事例を研究する一方で、アーティストらと盛んに交流していた。「ニューヨークではすぐ“うちにおいでよ”って話になるんですよね」。例に挙がったのは大御所の写真家ロバート・フランク。「会えただけで光栄だったんですが、自宅に招いてくれて。彼の作品に昔北海道で全日本プロレスのポスターを撮影した写真があ

佐野仁美┃広い自宅で日本の若手作家をプレゼン。

港区のマンションの最上階に位置する約170平米の住まい。部屋ごとに異なるコンセプトで飾られた作品には、美術館さながらにキャプションをつけている。先日開いたホームパーティには40人以上のコレクターやアート関係者が訪れた。「展示する場所が欲しかったんです。より多くの方と日本の若手作家の良さを共有したくて」。コレクションには伊藤彩や小牟田悠介といった若手のものから、もの派の菅木志雄、世界的に注目されてい

姫本剛史┃アートに埋もれる幸せと使命感と。

天井から天秤が吊り下がり、床には焼き物が転がり、部屋はアートでぎっしり。クローゼットには衣類でなく、梱包用の箱があふれる。「ベッドや家具を処分して作品スペースを確保しています」。最初に買ったのはたまたまデパートで見た洋画だった。「その絵から離れたくないという気持ちになったんです。安くはありませんでしたが、買って見続けることで、より深く作品の魅力に気づくことができました」。その後、六本木クロッシング

中村聖哉┃欠かせないインスピレーションの源に。

数々のファッションブランドのディレクションなどを行い、1年の半分はパリやベルリンなど海外の都市で過ごしている中村さん。アートと親しくなったのは、ロンドンでの留学中だった。「アーティストの友人がたくさんいて、自然と触れるようになり、アンダーグラウンドなものを集めたりしていました」。ファッション業界で働きだす一方でギャラリーとの付き合いは深まり、数年前から気に入った作品を購入するように。東京・渋谷とベ

そこまで凝る⁉ 過剰な美意識で描くファンタジー。| 伊藤若冲

絵が好きで好きでたまらないが、浮世の娯楽には無関心。18世紀京都で狩野派から宋元画までガシガシ学んだ伊藤若冲は、画業に専念すべく40歳で隠居した。モザイク画のような枡目描きなど独創的な絵はあまたあるが、濃密な色彩でしつこく細かくねっとりと描かれた、眩暈がしそうな花鳥図こそ奇想の名にふさわしい。例えば過剰な生気を振りまく《旭日鳳凰図》とか。   写実を重視し、庭に放った鶏数十羽を何年間も写生し続けた

Untitled(James Osterberg, 1970),(2006)|ティム・リー

 私の特技はイナバウアー(く、苦しい……)! でも残念ながらそうではありません。タイトルにある“ジェームズ・オスターバーグ”という人物。実は元祖パンク野郎、イギー・ポップの本名です。明らかに画像加工ソフトを使い、仕込まれたこの写真作品は、1975年生まれの韓国人、ティム・リーというカナダを拠点に活動するアーティストによるもの。作品にしばしば本人が登場するのも特徴です。それにしてもガチでこのポーズを

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