語る人:せきしろ(作家、俳人)
たとえて比べるビア・フライト
ライブ後も耳に残り続ける音

シムコーホップを使った登別(のぼりべつ)の地ビール。口当たりは爽やかな柑橘系だが、しっかり苦い。「ゴーヤの苦さに近い。子供の頃はダメでも、大人になるとその苦味が好きになる。飲んだ後も余韻が続きます」
コーヒーが苦手ではなくなった日

〈ジョージタウンブルーイング〉が造るクリーミーなナイトロスタウト。ローストした麦の香ばしさが舌に残る。「黒ビールはUKロックバンドのMVでよく見るから憧れ。コーヒーっぽい風味で飲みやすい」
映画見て泣きながら食べるポップコーン

サンディエゴの〈モダンタイムス〉が造るラガー。モザイクとネルソンの2つのホップにより、穀物の風味がガツン。「苦味はすぐ消えて、トウモロコシの味わいが……。ポップコーンを思い出しますね」
旅行先で見つけた知らないデザート

〈ウォータリングホール〉の8周年を記念して造ったオリジナル地ビール。パッションフルーツのような酸味が魅力。「酸っぱいけどおいしい。ハマナスの実のような、原始的で野性味溢れるフルーツの味」
一気食いした遠足のおやつ

〈ストラスコナ × ストラスブルワリー〉による、ユズ果汁を大量に使ったサワーエール。乳酸菌とオーツをミックスした独特な口当たり。「酸っぱさのパンチがすごい。ウエハースの風味が潜んでいるよう」
フェスの夕方

山梨の〈うちゅうブルーイング〉が秘伝のレシピで仕込むIPA。オーツ麦を大量に使用。苦味がありつつもジューシー。「苦さは一瞬でなくなるから飲みやすい。フェスで日が暮れた頃に飲みたい爽やかさ」
グレープフルーツの白いところ

店長の林ゆうやさんが三重県の伊勢角屋麦酒と一緒に造っているIPA。インコグニートという濃縮液状ホップを使ったヤンチャな味。「柑橘のほろ苦さですね。皮というより白いあの部分の苦味です」
フェス2日目

1,500Lのサワービールに1,500kgのチェリーを使用した〈ブリュースキー〉のビール。シナモン、バニラ、トンガビーンズでデザートみたいな味に。「疲れた体に効きそう。ドクターペッパーみたいな感じ」
