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古今東西、名監督はこじらせ女子がお好き? 『バルタザールどこへ行く』『少女ムシェット』

みんなの映画 by Takashi Homma

No. 926(2020.10.15発行)
恋の、答え。
ロベール・ブレッソン監督・脚本作『バルタザールどこへ行く』『少女ムシェット』が4Kのリストア・デジタルリマスター版で公開される。10月30日、新宿シネマカリテほか全国順次公開。 ©1966 Argos Films – Parc Films – Athos Films – Svensk Filmindustri
ホンマタカシ(以下H)
こじらせ女子、ムシェット。『バルタザール』のアンヌ・ヴィアゼムスキー(*1)といい、こじらせ、世を拗ね、いじめられ、そして、ムッチリ可愛い、という巨匠ブレッソン監督の趣味というか……、ある意味、癖というか……。
BRUTUS(以下B)
なんですか?
バリ、ドSだよね。
バリって! 巨匠に向かって、それは言いすぎですよ。
ラース・フォン・トリアー(*2)に通じるというか。あのビョークを散々不幸に撮影したようなドS枠。
そんな枠ありませんけどね。
不幸なんだけどちょっと勝ち気で、不満顔の女子が好きなんだろね。
どんな考察なんですか。監督のタイプを追求しなくていいですよ!
最近の勝ち気で不満顔というと、韓国映画の『はちどり』(*3)の主演のパク・ジフがよかったよね。あの子がブレッソンやラースに捕まらなくて本当によかったと思うよ。
なんですか、その妄想は(苦笑)。
ムシェット役の子はその後どうなったか知らないけど、『バルタザール』のアンヌはゴダールにも捕まってね。それが一番の不幸だったかもね……。
勝手に決めつけたら、怒られますよ。ゴダールに。結婚までして、破局しましたけど……。アンヌはその後、小説家脚本家としても大成してますから、きっと幸せな人生でしたよ!
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*1

女優。著書『愛の讃歌』など作家としても活動。

*2

デンマークを代表する映画監督の一人。代表作に『ダンサー・イン・ザ・ダーク』など。

*3

90年代韓国が舞台のキム・ボラ監督長編デビュー作。

本記事は雑誌BRUTUS926号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は926号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.926
恋の、答え。(2020.10.15発行)

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