酒場はいつでも、私たちを待っている。

From Editors

No. 925(2020.10.01発行)
いつでも! おいしい酒場。

この編集後記を書いている9月26日現在、「Go To トラベル」に続き、「Go To Eat」キャンペーンも開始されようとしています。少しずつ、そろそろと、日常が戻ってきつつある昨今ですが、すべてが元通りになるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。

そんななか、「海外旅行が恋しい」という人も、きっとたくさんいるのでは。非日常の空気を感じながら、見たことも聞いたこともないような名前の料理を指差しでオーダーし、現地のお酒で一杯……。異国への募る思いを少しでも満たすべく、東京近郊で旅気分が味わえる店を集めた「突撃! となりの現地酒場。」というページを作りました。紹介するのは、4つの外国人コミュニティ。神奈川県・大和ではベトナム、新小岩では中国、高田馬場ではミャンマー、新大久保ではネパールの現地メシ、そしてお酒が味わえます。取材を終えて、特に印象に残っているのは、大和にある「いちょう団地」。大和市にインドシナ難民の定住支援センターがあったことで生まれたコミュニティなのですが、ぜひとも行ってみてほしいのが団地の真ん中にポツンと佇む名店<タンハー>。実は以前からエスニック通のあいだでは何度も名前を聞いていたのですが、噂にたがわず、いや、想像の何倍も、現地感漂うお店でした。店のマダムに話を聞いてみると、「去年は、もっと人がいっぱいで、土日はもう大変だったんだけど。でも、ちょっとずつお客さんが戻ってきたから、美味しいもの、いっぱい食べてもらいたい。感染予防対策もしっかりして待ってますよ」と話してくれました。

タンハーだけではなく、今回取材したどのお店も、さまざまなことに気を配りながら、私たちお客のために店を開けてくれています。感謝の気持ちを込めながら作った今回の特集が、少しでも酒場シーンの元気につながることを、心から願っています。

この規模の棟がいくつも並んで建つマンモス団地っぷり。縦断しようとすると徒歩15〜20分ほどかかります。
分厚い日本語対応のメニュー表に載っている料理は100以上。クセ強めの料理には「日本人は頼まないほうがいいかも?」と親切な注意書きもあるのでご安心を。生春巻きやフォーなど定番から、貝やハーブを使ったチャレンジ系までなんでもありで、333(バーバーバー)やビア・サイゴンなどベトナムビールは冷蔵庫から自分で持ってくる方式。
鷺がいました。
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鴨志田早紀(本誌担当編集)

本記事は雑誌BRUTUS925号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は925号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.925
いつでも! おいしい酒場。(2020.10.01発行)

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