ファッション

never fade

MARGARET HOWELL

No. 924(2020.09.15発行)
必要な服だけを。

英国を代表するクロージングブランド〈マーガレット・ハウエル〉は、良質を追い求め、モダンクラシックを更新し続けて今年50周年を迎える。ここでは本誌で掲載したファッションストーリーから注目のキーアイテムをピックアップ。素材やバックストーリーなど、その魅力をディテールまで紹介する。

グレンチェックのジャケット79,000円、タートルネックニット43,000円、コーデュロイパンツ40,000円、シューズ52,000円(以上マーガレット・ハウエル/アングローバル)

マーガレット・ハウエルが「服に求めるものは3つ。本物であること、生きていること、そしてキャラクターがあること」。スタイリングしたグレンチェックのジャケットにウールカシミアニット、コーデュロイトラウザーズも、着るほどに体に馴染み、その人だけの世界でたった1着の服になる。

1970年代に作られたアーカイブをデザインソースにしたジャケットが登場。創業から50年経っても変わらない定番のボックスシルエットに、肩パットは付けずソフトコンストラクションに仕立てた3つボタンのジャケット。 グレンチェックのジャケット79,000円
グレーの濃淡で表現した品のあるグレンチェックは、引き込まれるような美しさ。
削ぎ落としたオーセンティックなデザインのアクセントは、大きめのフラップ付きポケット。
英国紳士に選ばれ続けてきたテーラリング生地メーカーの老舗〈Lovat〉社製シェトランドウールを使用。しっかりとした密度がありながら、重くなりすぎない質感でモダンに着こなせる。
コーデュロイブルゾン72,000円、ストライプシャツ32,000円(共にマーガレット・ハウエル/アングローバル)、パンツ29,000円(MHL/アングローバル)

太畝コーデュロイブルゾンの艶やかな光沢を活かして、ドレス素材のストライプシャツを合わせたエレガントな着こなし。カーキのブルゾン、白×ブラウンのストライプシャツ、チャコールグレーのパンツと、深みのある色合わせが秋らしい。

映画『シャインイング』の中で、俳優のジャック・ニコルソンが着ていた〈マーガレット・ハウエル〉のジャケットが、時を経てアーカイブから蘇った。マーガレット曰く、「当時ジャック・ニコルソンがロサンゼルスのショップ〈マックスフィールド・ブルー〉で、ワインカラーのコーデュロイブルゾンを買ってくれたと聞いてわくわくしたものです。その私服が衣装に選ばれ、監督のスタンリー・キューブリックから予備のための追加オーダーが来た時にはびっくりしました」 コーデュロイブルゾン72,000円
幼少期にコーデュロイのジャンプスーツを着て、雪の中で遊んだことを今も覚えていると語るマーガレット。「上質のコーデュロイは着古した感じも素敵です。柔らかくて気取ったところがないけれど、タフで表情が豊かです」。70年代から変わらないマチのあるポケットや、裾のリブが味わい深い。
フィットやディテールのバランスを、今の気分に合わせてモダナイズ。ボクシーなシルエット、肩が落ちるゆったりとした作りで着こなしやすい。
英国のファブリックメーカー〈ブリスベンモス〉の太畝コーデュロイを使用。上質なコットンで作られているため、毛並みが均一で上質な光沢を放つ。深みのある独特なカラーは〈マーガレット・ハウエル〉の別注色だ。
スタンドカラーシャツ29,000円、パンツ42,000円、シューズ52,000円(以上マーガレット・ハウエル/アングローバル)

今季提案するキーカラーの一つ「ダークワイン」のシャツをさらりと主役にした着こなし。テーラリング生地を使用したモーニングストライプのパンツと、シンプルなシャツ一枚でコーディネートが完成する。まさに〈マーガレット・ハウエル〉の真骨頂だ。 スタンドカラーシャツ29,000円

マーガレット自身がブランド設立当時から長年作り続けてきたバンドカラーシャツを今年らしいスタイルで提案。肉厚なコットンオックスフォード地で、洗いざらしで着ても様になるカジュアルさと、他にはないシックなカラーリングとの組み合わせが特徴だ。
19世紀頃に定番だったデタッチャブルシャツのディテールをあえて残した、首元の2つのボタンホール。元々は付け襟を止めるために作られたものだ。
首の後ろのループは、壁のフックに無造作に掛けられる当時のシャツのディテールをピックアップ。
スタンドカラーコート82,000円、タートルネックニット43,000円(共にマーガレット・ハウエル/アングローバル)、パンツ29,000円(MHL/アングローバル)

ゆったりとしたショルダーラインと包み込むようなシルエットで、リラックスして着られるスタンドカラーの膝丈コート。滑らかな素材の質感が際立つシンプルなコーディネートだ。

高密度に織り上げ、軽さがありながらも程よい張り感と、ドライタッチの風合いに仕上げたフランネルを使用。マーガレットの服は、素材ありきでデザインがスタートする。「私の仕事のやり方は、家具デザイナーや建築家に似ていると思います。あくまで実用的なものをデザインしているからです」。服の形は奇抜である必要がない。衣食住の「衣」であることの美しさと強さを教えてくれるのが、〈マーガレット・ハウエル〉の服なのだ。 スタンドカラーコート82,000円
ユニフォームやミリタリーの要素をデザインベースにして生まれたスタンドカラー。
大きくドロップさせたショルダーラインが特徴だ。
裏地のない一枚仕立てゆえに、細部にまで丁寧な縫製の美しさが際立つ。
ファッションカテゴリの記事をもっと読む

●問合せ

マーガレットハウエル https://www.margarethowell.jp

photo/Keisuke Kitamura styling/Tsuyoshi Nimura hair/Kanako Hoshino cast/Tasuku Emoto edit/Chizuru Oba

本記事は雑誌BRUTUS924号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は924号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.924
必要な服だけを。(2020.09.15発行)

関連記事