ここ最近は、ファッション系のYouTubeチャンネルが確立されている。ゆーみん&きうてぃは、2018年にチャンネルを開設し、現在では登録者数3万人を超えるユニット。古着のオンラインショップ〈フロム アンティーク〉代表のゆーみん(写真左)と、古着店に勤めるきうてぃ(写真右)が作る動画は、古着のバイイングの様子やアイテムの解説&考察が中心。
「お金をかけずに古着を紹介しようと軽い気持ちで始めましたが、誰もやっていなかった、フランス軍のM47パンツの考察動画をきっかけに視聴数が急激に伸びました」と話す2人の話は興味深い。アイテムの歴史的背景を深掘りして紹介する、というのは昔ながらの古着店の接客だが、無限の可能性を秘めるYouTubeという新しい場が化学反応を起こした。今までバイヤーがひた隠しにしてきた買い付けの裏側まで明らかにし、結果、10代〜50代の幅広い層に刺さるコンテンツとなった。常識にとらわれない新しいやり方が功を奏したのだ。
「例えば、1万人のお客さんにものを売ろうとすれば、1万回の接客が必要です。でも、YouTubeなら、10分の動画であっという間に1万人にアイテムが紹介ができます。動画の反応を見て買い付けに生かすことも可能です」
あれこれ考えるよりも、面白いと思ったらまずやってみる! という行動力が、新しいビジネスチャンスに繋がっている。
- edit&text/
- Shigeo Kanno
本記事は雑誌BRUTUS924号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は924号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。