ファッション

『Graphpaper』ダイレクトな声を聞けるのがSNSの強みです。

Q これから、どう売りますか?|新しい買い物のかたち。

No. 924(2020.09.15発行)
必要な服だけを。

世の中には、ブランドが展開する無数のインスタグラムアカウントがある。やり方は十人十色だが、数ある中で際立った特色を出すのは難しい。話題なのが、〈グラフペーパー〉のアカウントだ。なかでも“南貴之Q&A”は、文字通りディレクターの南さんがフォロワーの疑問に答える質問箱で、これが自粛期間中に化けた。詳細を本人に聞いてみた。

「みんな家から出られないし、僕らも店舗で商売ができないタイミングだったので、これを機にフォロワーとコミュニケーションを取ろうと考えました。“何か質問ありますか?”というざっくりしたQ&Aを開設したら、僕らが予想していない質問が次々と書き込まれて、反響がすごかったんですよ」

 質問が並ぶQ&Aは、フィルターのかかっていないリアルな消費者目線である。これこそがSNSの醍醐味だ。

「僕らが思っていた以上にブランドが浸透していないことや、地方の取扱店が知られていないことがわかりました。それから、試着ができないタイミングということもありサイズ感の質問とか。スタイリングの質問に対しては、実際にスタッフに着せて写真をポストしました。なかには逆にこういうのが欲しいという提案もあり、デザインの参考にさせてもらったり。ショップスタッフへの厳しいコメントもありましたね(笑)。やはりSNSは、ダイレクトにお客さんの声が聞けるし、タイムラグがないので無駄がありません。思わぬ形で、新しい“オンライン接客”が生まれ、実際にECの売り上げも急激に伸びました」

 常に進化を続けるSNSツールは、使い方次第で無限の可能性を秘めている。顧客との交流の場として、Q&Aは今後も活用していきたいと南さんは語った。

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Shigeo Kanno

本記事は雑誌BRUTUS924号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は924号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.924
必要な服だけを。(2020.09.15発行)

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