北京ダックをタコスに⁉ アジアにルーツを持つ店主の発想力が光る。『El Autentico Pato Manila』●Mexico City

Coming Soon?? |日本に来て来て、あの店、このサービス!

No. 924(2020.09.15発行)
必要な服だけを。
タコ・キム(上)とタコ・マニラ(下)。それぞれラー油系サルサ(右)とトマトサルサをかけるのが王道だ。

この店の魅力は?

1. メキシカンとチャイニーズを斬新に融合。
2. 高級料理の北京ダックを安価にアレンジ。
3. デリバリー需要に応えDIYセットも販売。

メキシコの国民食タコスに、北京ダックを融合させた店、〈PATO MANILA〉が話題だ。仕掛け人は、南北分断前の朝鮮出身の祖父を持つ、現代アート評論家のエドガルド・ガナド・キムと、友人のアドリアナ・セグラ。アジア料理の食べ歩きが趣味の2人が、ホームパーティで、餅皮の代わりにタコスの皮である小麦粉のトルティージャで北京ダックを作ったら、大好評。それが名物「タコ・キム」誕生につながり、1号店をオープン。現在メキシコシティ市内に3店舗を構える繁盛店となった。

「タコ・キム」の具は低めの温度でじっくり焼いたアヒル肉と、細切りのキュウリ。そこにプラムソースを添え、トルティージャで包む、新食感の味わいだ。アヒル肉のコンフィを煮豆とピリ辛ソースで和え、トウモロコシのトルティージャで巻いた「タコ・マニラ」ともども手頃な価格も魅力で、どちらも1人前80ペソ(約400円)。高級中華料理店のものとされていた北京ダックを、タコスで気軽に、という斬新かつ市民の懐に寄り添ったアイデアで、コロナ禍においても売れ行きは順調。コンパクトで持ち運びしやすい形状が幸いし、宅配やテイクアウトも好調だ。

「アジア料理も立派なタコスになる。このおいしさを日本の寿司のように、世界中に広めたいんだ」と語るエドガルドの夢は海外進出。ぜひアジアへ逆輸入的に上陸を! と期待せずにはいられない。

アヒル肉のワンタン(左)と春巻(右)各80ペソ。
150℃のオーブンで2時間半グリル。月に約3トン半の肉を仕込む。
タコ・キムはパリパリの皮が評判。
店内には中国風のディスプレイも。
宅配のDIYセットは1人前80ペソ。
オーナーのエドガルド(右)とアドリアナ。
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エル・アウテンティコ・パト・マニラ・コンデサ
ヨーロッパ風の街並みが広がるコンデサ地区に本店が。●Culiacán 91, Condesa, Ciudad de México。13時30分~21時(木・金・土~23時、日~19時)。無休。https://patomanila.com

photo/
Pablo Casacuevas
text/
Miho Nagaya
edit/
Hiroko Yabuki

本記事は雑誌BRUTUS924号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は924号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.924
必要な服だけを。(2020.09.15発行)

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