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京都、香港、ベルリン、NY。いろんな場所から考えてみました。

From Editors

No. 922(2020.08.17発行)
お金、ちゃんと使えてる?
京都市内、奥に見える「先斗町歌舞練場」は京の風物詩「都をどり」の劇場であり、芸妓、舞妓の練習場であり、夏にはビアガーデンにもなる。「結局、何なの?」なんて野暮なことは誰も聞かない、京の複雑系。

「これからの資本主義」というテーマを担当することになった私。うーん、なんと壮大なテーマなのでしょう。手当たり次第に本を読むも入り口はさっぱり見えず。さすがにあせり始めたある日、取材候補として、私は哲学者の千葉雅也さんを、ライターさんからは政治学者の白井聡さんが挙がりました。そのとき、ふと気付きました。

「あれ、お2人とも京都の大学で教えてらっしゃるんだ」「あれ、千葉さん、ツイッターで白井聡さんの最新作、推薦されてますよ」「もしかして」「この2人で対談してもらえばいいのか!」。そして実現したのがP70の対談「新自由主義に奪われた『魂と自律性』は、都市の余白に眠っている」。徹底した合理化と最適化が進んだ「東京」が失ってしまった「何にも分類できない場所や視点」が京都にはまだ残されている。それこそが、現代資本主義の中で疲弊しきった「個人」を再生する力になるかもしれない。お話の途中、もう何度うなづかされたか数えられないほど、示唆に富んだ対談となりました。

ならばこの勢いで、と「香港から」「ベルリンから」「NYから」と、東京や日本の外から「これからの資本主義」を考える特集へと無事着地(できたかな)。少し前、#RIPcapitalism というハッシュタグが流行り、調べてみればマルクスの「資本論」発表から約150年。今こそ、このシステムについて、それぞれが考え直す好機なのかもしれません。

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本誌担当編集/
斎藤和義

本記事は雑誌BRUTUS922号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は922号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.922
お金、ちゃんと使えてる?(2020.08.17発行)

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