『老酒舗』●御徒町

あの店の名物〆カレー。

No. 918(2020.06.15発行)
CURRY for Geeks 混ぜる、食べる、混ぜる

カレーの専門店ではないけれど、旨いと評判のカレーがある店。最高の食材、極上のだし、専門分野の調味料を使い、研ぎ澄まされた技術で仕上げられた唯一無二の味は、看板メニューとして供されることも。食べずして帰れぬ味に、カレーの奥深さを感じずにはいられないのだ。

麻辣香咖喱飯935円。炒めたタマネギに底料とカレー粉を加えて、鶏ガラスープで煮込む。一味唐辛子やクミン、エゴマの効いた羊香トマトハイ770円と合わせれば、スパイスの渦が酔い心地へと誘う。

麻辣仕立てのルーをサワーの肴に。 〆にはチキンカレーの楽しみも。

 現地・中国さながら、「発酵白菜と豚炒め」や「味噌豆腐」などの酒肴とともに紹興酒や白酒が楽しめる店。中華屋台料理として定番の花椒と唐辛子ベースの麻辣ダレで煮る串も人気だ。定食のような佇まいの「麻辣香咖喱飯」は、この麻辣とカレーの相性の良さに着想を得た一品。ルーは、火鍋スープのもと「底料」が味の決め手で、見た目はサラサラだが強烈な辛味と旨味があり、見事に酒のアテになる。一方、チキンはオーナー・梁宝璋さんの故郷・中国東北部の調理法そのままに、特製のドラム缶窯で炭火焼きに。こちらもシナモンやクミンの香りとともに花椒と八角も効いて、しっかり中華に着地している。ルーに浸すとますますつまみに最適で、杯を重ねるのに夢中になること必至だが、最後はご飯&ルーとチキンカレーにして〆たい。

底料は、中国ではポピュラーな火鍋のもと。唐辛子や豆板醤、牛脂を含んだペーストで、凝縮したルーだ。この中華のルーにカレー粉を加える発想で、麻辣香咖喱飯は生まれた。

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『老酒舗/ろうしゅほ』
東京都台東区上野5−10−12☎03・6284・2694。7時〜10時、11時~22時30分LO(土・日・祝12時〜、日・祝21時30分LO)。無休。テーブル60席。ニンジンやタマネギ入りのおからがタネの中国コロッケ396円をカレーに浸すのもグッド。

photo/
Yoichiro Kikuchi, Shin-ichi Yokoyama, Hiromi Kurokawa
text/
Haruka Koishihara, Koji Okano, Ayako Takahashi
edit/
Haruka Koishihara

本記事は雑誌BRUTUS918号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は918号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.918
CURRY for Geeks 混ぜる、食べる、混ぜる(2020.06.15発行)

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