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【近日公開予定】大泉洋、ライバル誌の編集長になる?|『騙し絵の牙』

BRUTUSCOPE

No. 917(2020.06.01発行)
マンガが好きで好きで好きでたまらない
シャツ27,000円(ETHOSENS of white sauce☎03・6809・0470)

「なにしろ“アンテナ”が一切ない人間なもんで。今はこれが面白いんだとか、人々がこういうものを求めているんじゃないかとか、そういう視点が全くないんです。だから、編集長なんて、逆立ちしてもできないなと思いました(笑)」

 俳優・大泉洋が新作主演映画『騙し絵の牙』で扮するのは、カルチャー誌『トリニティ』の編集長・速水。陰謀が渦巻くクセモノだらけの出版社を舞台に、“お荷物雑誌”の汚名を返上し生き残るべく、奇想天外な作戦で巻き返しを図っていく。

「特にいろんな編集者を見て勉強したわけではないんです。吉田(大八)監督から言われたのは、飄々と、淡々としていて何考えてるのかわからない感じがいいなと。でも意図してそう演じたつもりもなくて。速水は、腹の中で面白いものを作ることにとてつもない情熱を持っていて、そのためには特に忖度することもなく周囲に説明することもなく自分の道を突き進んでいく。だから結果的に周りからはあまり理解されないんだろうなと。だから僕もあまり意識しすぎないことを心がけました」

 劇中には、「もっと面白い企画はないの?」や「もっとぶっ飛んだことを言ってくれる人だと思ってたけど」等々、軽妙な口調ながらもグサッと刺さる言葉で部下たちを鼓舞するシーンも。

「出版の仕事は大変だなあと思いましたね(笑)。僕は世の中が求めるものとかを考える余裕なんてなくて。ありがたいことにずっと忙しく仕事をさせてもらっていて、ドラマに映画に舞台にと、いつも今の自分には高いハードルが目の前に置かれる。それを越えるのにあっぷあっぷなんです(笑)。いつかは自分で新しい仕事を作りたいと思うこともあるけど、なかなか腰も重くてね(笑)」

 とにかく仕事に全力を注いでいる大泉だが、「家族」と「ゴルフ」、そしてもっぱら「食べること」にだけは、アンテナがビビビッとくるらしい。

「本や雑誌はほとんど読まないんですが、唯一食に関するものだけは手に取りますね。今は自粛であまり外出できない日が続いていますが、自分の好きな名店が、テイクアウトメニューとしてお弁当を出しているのは嬉しいですね。普段は子供とは一緒に行けないような特別な店の料理を家でゆっくり、ちょっと安く食べられる。今はそれを楽しんでいます」

『騙し絵の牙』

©2020「騙し絵の牙」製作委員会

監督:吉田大八/出演:大泉洋、松岡茉優、宮沢氷魚、池田エライザ、佐藤浩市ほか/『罪の声』などで知られる作家の塩田武士が大泉洋をイメージして主人公を「あてがき」したベストセラー小説を、大泉の主演で映画化。近日公開予定。

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大泉 洋

おおいずみ・よう/1973年北海道生まれ。演劇ユニット〈TEAM NACS〉メンバー。主演作多数。代表作に映画『探偵はBarにいる』シリーズ、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』、TBS系列のドラマ『ノーサイド・ゲーム』など。

photo/
Ayumi Yamamoto
hair&make/
Tatsuya Nishioka (Leinwand)
styling/
kyu (Yolken)
text/
Emi Fukushima

本記事は雑誌BRUTUS917号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は917号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

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マンガが好きで好きで好きでたまらない(2020.06.01発行)

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