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クラシックの入り口は意外と近くに。

From Editors

No. 916(2020.05.15発行)
クラシック音楽をはじめよう。
ファッション撮影で訪れた廃校の体育館で見つけたグランドピアノ。学校の音楽の授業が、クラシック音楽とのファーストコンタクトなのかもしれません。音楽室に飾ってあった作曲家の肖像画、どこか不気味で苦手だったなと思い出しました。

300年以上も前に作られた音楽が、時を超えて今なお数多くの音楽家によって演奏され、世界中のファンを魅了している。クラシック音楽ほど壮大で、ロマンのある音楽はきっとないのでしょう。音楽好きが最後に行き着く先、と言われても納得がいきます。それだけに、どこか手が出しづらい……、何から聴いたらいいのか分からない……、ちょっと身構えてしまいます。けど、実は、僕たちの生活のあちこちに、クラシック音楽の入り口があるんです。

たとえば、ドラマ。90年代の『101回目のプロポーズ』ではショパンの「練習曲 第3番『別れの曲』」、00年代の『のだめカンタービレ』ではベートーヴェンの「交響曲第7番第1楽章」、10年代の『G線上のあなたと私』ではバッハの「G線上のアリア」が、時にサントラとして、時に主題として、作品に華を添えています。それから、映画。『ショーシャンクの空に』ではモーツァルトの「歌劇『フィガロの結婚』」が、『地獄の黙示録』ではワーグナーの「ワルキューレの騎行」が、『プラトーン』ではバーバーの「弦楽のためのアリア」が効果的に使われています。あの名シーンも、クラシック音楽がなければ成り立っていなかったに違いありません。そんなクラシック音楽が印象的に使われた映画をクラシック通の映画監督、園子温さんに選んでもらったので、ぜひ!(p.56)

そして近年はサブスクリプションの発達で、スマホひとつあれば、どこでも、なんでも聴ける、本当にいい時代になりました。聴こうと思っていなくても誰かのプレイリストからクラシックが流れてくることもあるでしょう。サブスクだけでなく、SNSでは演奏家たちの日常や素顔がみられるようになり、ついにはクラシックYouTuberなる人たちも生まれています。遠い存在だと思っていたクラシック音楽が、なんだかとても近くに感じられるようになりました。入口は本当にたくさんあるんです。クラシック音楽と聞いて身構えず、自分に合った入り口を探してみてください。

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本誌担当編集/
辻田翔哉

本記事は雑誌BRUTUS916号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は916号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.916
クラシック音楽をはじめよう。(2020.05.15発行)

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