ライフスタイル

テーマ〈続々・虚偽〉

平常心ブラザーズの平常心を失くす日。

No. 916(2020.05.15発行)
クラシック音楽をはじめよう。

やつい
3月に芝居の稽古をしていた時にも、新コロナにかかってしまったら迷惑かけちゃうんじゃないかって思ってましたね。主役の方ならまだみんな諦めがつくけど、「時々しか出てこないお前がコロナ?」っていう目で見られるんですよ。そういうプレッシャーがすごくあった。
宮沢
やついが出てくると舞台上の役者がマスクするっていう。なんなら防護服着てもいいと思う(笑)。
やつい
結果、誰もならなかったですけど、今のところ舞台は5月中旬まで中止になってしまいました。『ウエスト・サイド・ストーリー』だから、40人くらい出演者がいるんですよ。俺の役柄は歌ったり踊ったりしない、オーケストラでいえばシンバルみたいな役だったんです。その瞬間まで何もしないでずっと待っていて、時が来たらバーンみたいな役だから、稽古も基本待ちでした。俺は座り稽古って呼んでましたけど。
宮沢
早稲田にもオーケストラがあって、ヨーロッパ公演とか行っちゃうんだけど、費100万円だよ。担当がシンバルだったら、一発が高いよ。
やつい
シンバルって緊張するんですよ。外したら一番、全体の動きが止まるじゃないですか。ずっとモロ(師岡)さんと2人で座り稽古していて、モロさん、ずーっと昔のストリップ小屋の話をしてくれます。
宮沢
モロさんがまだアマチュアで、大学出たばかりじゃないかな、舞台に出ているのを観たことがあるよ。その次に観たのは、コンビで何かやっているの。そう考えると、かなり古くから観てるな。
やつい
道頓堀劇場に出てたって言ってました。
宮沢
〈コント山口君と竹田君〉の弟子みたいなことしていたでしょう。山口君がモロさんにひどい仕打ちをしてた(笑)。
やつい
そう言ってました。あの2人は酒癖が悪いって、ずっと話してましたね(笑)。道頓堀劇場の支配人がヤクザでさ、みたいな、永遠にダメな話。両手の小指がないんだけど、右手は兄貴の女に手を出したときで、左手はもう一回手を出したときっていう、いい話を教えてくれました。ただ、それ以外は、ずーっと下ネタばっかりでしたね。
宮沢
中村ゆうじもあそこ出身で踊り子さんとずいぶん付き合ってたらしいよ(笑)。(続く)
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宮沢章夫

遊園地再生事業団主宰。著書に『長くなるのでまたにする。』ほか、多数。

やついいちろう

エレキコミック。著書に『それこそ青春というやつなのだろうな』がある。

写真・編集・文/
村岡俊也

本記事は雑誌BRUTUS916号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は916号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.916
クラシック音楽をはじめよう。(2020.05.15発行)

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