アート

Rubber Pencil Devil (2018)|アレックス・ダ・コルテ

チンキビジュツ〜世にもおかしなアートの世界〜

No. 916(2020.05.15発行)
クラシック音楽をはじめよう。
©Alex da Corte, Courtesy of KARMA, NY

 カラフルなネオンにぐるりと囲まれた一軒家。というより、ネオン管自体が家を支えています。どこにでもある普通の家のはずが、スケルトンになっていて中はスケスケ。これじゃ夜も目立つわ寒いわ、おちおち眠ることもできなそうです。さて、気鋭のアーティストとして注目を集めているアレックス・ダ・コルテ。1980年アメリカで生まれ、幼い時期をベネズエラで過ごしました。育った地域では富裕層と貧困層が明確に区別され、スラム街での出来事は富裕層にとっては別世界。さらに中産階級という層が存在しないことを不思議に思っていたと言います。世の中の万事も「良い」と「悪い」のどちらかに分けられがちですよね。よくよく思えば2つの選択肢しかないというのは気味が悪い。なんでも白黒つける必要はあるのでしょうか。グレーなものに立場はないのでしょうか。そんなことを考えていたら、目が痛くなるほどケバケバと光って風が通り抜け放題のこの家、もしかしたら廃墟なのかもしれないと思えてきました。

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文/
中村志保

本記事は雑誌BRUTUS916号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は916号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.916
クラシック音楽をはじめよう。(2020.05.15発行)

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