旅と地域

黒い亀文鎮(大阪府/大阪市)

みやげもん

No. 914(2020.04.15発行)
いつか旅に出る日。
黒い亀文鎮1,200円(四天王寺☎06・6771・0066)。

聖徳太子によって創建された四天王寺の霊水の守護。

 大阪の天王寺区にある四天王寺は、推古天皇元年(593年)に建立されたといわれる、日本で最古の本格的な仏教寺院です。『日本書紀』によると、当時、物部守屋と蘇我馬子の合戦の際、崇仏派の蘇我氏についていた聖徳太子は、形勢の不利を打開するために、自ら四天王像を彫り、「この戦いに勝利したら、四天王を安置する寺院を建立し、この世のすべての人々を救済する」と誓願しました。そして、勝利の後、その誓いを果たすべく四天王寺を建立したと伝わっています。その伽藍配置は「四天王寺式伽藍配置」と呼ばれ、南北に中門、五重塔、金堂、講堂を一直線に並べ、それを回廊が囲む、日本では最も古い建築様式の一つです。

 そんな境内のほぼ中心には、涸れることのない霊水といわれる「白石玉出の水」をたたえる、亀井堂があります。この水で供養した経木を流すと極楽往生できるのだとか。そして、霊水は亀の形をした水盆に湧き出しており、これにちなんで作られたのが、「黒い亀文鎮」です。2022年に行われる聖徳太子1400年御聖忌のために作られた南部鉄器製の授与品です。

聖徳太子は大工の始祖ともいわれ、大工道具で描かれた「番匠器名号」の幟もはためく。

金剛力士像が祀られる中門。

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edit/Shogo Kawabata

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No.914
いつか旅に出る日。(2020.04.15発行)

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