アート

“服が被写体を変化させる”、ヨウジヤマモトを収録。|TAKAY

BRUTUSCOPE

No. 914(2020.04.15発行)
いつか旅に出る日。
KAKO TAKAHASHI, RIN A FUKUSHI, YUKA MANNAMI, 2017

NY拠点の写真家・TAKAYがファッションの本質を可視化する。

 イタリアのファッション誌『L'Uomo Vogue』や〈アルマーニジーンズ〉〈Y−‌3〉のワールドキャンペーンなど、ファッションシーンをベースに活躍する、写真家・TAKAY。撮影に向き合う際に意識する“服をスタイリングすることで人が被写体と化す”という感覚を色濃く表現した写真展『Fluence: The Continuance of Yohji Yamamoto』が、青山の〈Akio Nagasawa Gallery Aoyama〉で開催されている。

 並ぶ約50点の作品はすべて、1980年以降の〈ヨウジヤマモト〉の服を纏う日本人のモデルや著名人を写したもの。ここで思うのが、なぜ〈ヨウジヤマモト〉の服だったのか……。そこには、数々のブランドを撮ってきたTAKAYを最もシビレさせた撮影が大きく影響していた。

「日頃メディアで拝見するより、想像できないほどクールで、そのオーラに圧倒された」

 それが、演出家・蜷川幸雄のポートレート撮影(2012年)。

「長く愛用するヨウジヤマモトのコートをサラッと纏った時、蜷川さんの存在感がさらに増して、過去に味わったことがないほどの衝撃を受けた」

 この出来事をきっかけに始まった〈ヨウジヤマモト〉の服をフィーチャーした、約8年に及ぶ作品制作。

「ブランドを象徴する“黒”も、さまざまなトーンや表現がある。それは、モノクロ写真も同じ。顔の寄りや東京の街並みなど、服が写っていないカットも〈ヨウジヤマモト〉の世界観にインスパイアされたもの。そのアバンギャルドなスタイルと、日本人特有の感受性や優雅さ、さらに(山本)耀司さんのクリエイション特有の“服が被写体を変化させる力”を、写真を通して感じてほしい」

『Fluence: The Continuance of Yohji Yamamoto』

森山大道、宮沢りえ、リリー・フランキーなど錚々たる面々を被写体に起用した作品を展示。すべてを収録した写真集も出版。4月25日まで開催。●Akio Nagasawa Gallery Aoyama/東京都港区南青山5−12−3 Noirビル2F☎03・6427・9611。11時〜13時、14時〜19時。木曜・金曜・土曜のみ。


※ギャラリーは現在休廊しています。詳細と再開時期につきましては公式HPなどでご確認ください。
https://www.akionagasawa.com/jp/exhibition/fluence/

Untitled, 2017

DAIDO MORIYAMA, 2017

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TAKAY

タケイ/1973年生まれ。22歳で渡英。97年、イギリスのファッション誌『i−D』でキャリアをスタート。現在はNY拠点。メゾンブランドの広告キャンペーンも手がける。

photo/
TAKAY
text/
Keiichiro Miyata
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©TAKAY, Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

本記事は雑誌BRUTUS914号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は914号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.914
いつか旅に出る日。(2020.04.15発行)

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