エンターテインメント

パラサイトの次は、 クルーズ船のディストピア。|『人間の時間』

みんなの映画 by Takashi Homma

No. 912(2020.03.16発行)
WORK WEAR 働く服は美しい
『人間の時間』監督・脚本:キム・ギドク/出演:藤井美菜、チャン・グンソク、アン・ソンギ、イ・ソンジェ、リュ・スンボム、オダギリジョーほか/3月20日、シネマート新宿ほかで全国順次公開。©2018 KIM Ki-duk Film. All Rights Reserved.
ホンマタカシ(以下H)
パラサイト、アカデミー賞獲ったねー。いやあ、アジア映画で快挙だね!
BRUTUS(以下B)
作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の主要4部門ですもんね。パラサイトのためのアカデミー賞って感じでした。今回は同じ韓国映画ですが、カンヌヴェネチアベルリンと世界三大映画祭を制覇している(*1)キム・ギドク監督の最新作です。人種、年齢様々な客を乗せたクルーズ船で次々と悲惨な出来事が巻き起こって……って、あれ?
ギドギドギドク……。
駄洒落? ラップ?(苦笑)
ギドギドしてんだよ、ギドクは。
本当に独特ですよね。設定も、人物描写も、映像の質感も、途中から悪夢を観ているような気さえしました。
これは『創世記』に出てくるノアの方舟だね。それにしても、オダギリジョーさんは早めに死んじゃうね。スケジュールが詰まっていたのかな?
違いますよ! そういう役なんです。そして、大事な役です! そのくだり、前にもやりましたよ(苦笑)。
新型ウイルスも、なんかこの映画と地続きのような……、怖いよね。ディストピアが、現実に……。
どうしても頭をよぎりますよね。極限状態のクルーズ船内でそれぞれの欲望で暴走する姿が描かれています。
救いをください、オダギリさん。
そこでオダギリさん? 「え! 俺が⁉」ってなりますよ(笑)。
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*1

2004年ベルリンで『サマリア』が銀熊賞、ヴェネチアで『うつせみ』が監督賞受賞。11年、カンヌで『アリラン』がある視点部門最優秀作品賞受賞。12年、ヴェネチアで『嘆きのピエタ』が金獅子賞受賞。

本記事は雑誌BRUTUS912号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は912号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

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WORK WEAR 働く服は美しい(2020.03.16発行)

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