アート

【〜5月31日】『クラシックホテル展 ─開かれ進化する伝統とその先─』

BRUTUSCOPE

No. 911(2020.03.02発行)
大阪の正解

クラシックホテルは被写体としても美しい。

時代を超えて人々を魅了する名ホテルを撮り下ろし写真で堪能する。

 日本全国に最新のホテルが続々と誕生している今だからこそ、逆にその存在が際立っているのが、日光金谷ホテルや富士屋ホテルなど、100年以上の歴史と伝統を誇るクラシックホテルだ。天王洲アイルの建築倉庫ミュージアムでは、現在、その魅力を存分に味わえる展覧会『クラシックホテル展─開かれ進化する伝統とその先─』が開催中。時代背景やホテルの歩み、創業者や建築家の思い、使われていた椅子やテーブルなどを展示、紹介。クラシックホテルの素晴らしさを多角的に知ることができる、またとない機会となっている。

 中でも注目したいのが、今回のために撮り下ろされた11ホテルの写真だ。最大4×3mの大きさで、その魅力を臨場感たっぷりに伝えている。すべての撮影を担当した写真家の河内彩さんは「今ほど照明設備が充実していなかった時代の建物なので、自然光を取り入れるための空間作りが徹底され、差し込む光も美しい。時間帯によって見せる表情が変わり、どの瞬間を切り取っても絵になりました」と話す。また、「人がそこにいなくてもいるように感じて、まるでポートレートを撮影しているようだった」とも。

その秘密を解き明かしてくれたのは、河内さんとともにすべてのホテルを訪れた、チーフキュレーターの古後友梨さんだ。「どの空間にも長い年月をかけて積み重なったそのホテルを愛する人たちの思いが息づき、誰もいなくても人の温もりを感じる心地よさがあったんです」。展示写真には、クラシックホテルが醸し出す特別な空気感が、まるで自分がそこにいるかのように漂っている。

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『クラシックホテル展 ─開かれ進化する伝統とその先─』

〜5月31日、天王洲アイルの建築倉庫ミュージアムで開催中。11時〜19時(最終入場〜18時)。月曜休(祝日の場合は翌火曜休館)。一般3,100円、大学生・専門学校生2,000円(オンラインチケット制)。

3月20日〜22日には、クラシックホテルの一つ、リーガロイヤルホテル(大阪)内で使われている香りが体験できる。

photo/
Aya Kawachi
text/
Hiroya Ishikawa

本記事は雑誌BRUTUS911号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は911号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.911
大阪の正解(2020.03.02発行)

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