エンターテインメント

伝記、回顧録、手紙、日記などを専門に扱う稀少な古本屋。『Die Biografische Bibliothek』●Berlin

Coming Soon?? |日本に来て来て、あの店、このサービス!

No. 910(2020.02.15発行)
キッチン
20㎡ほどの小さな店内。ワイン商の友人からもらった木箱の本棚に、びっしりと本が並ぶ。

この店の魅力は?

1. 各界の偉人たちの人となりを知れる。
2. 思いがけない人物にも出会える。
3. 知られざる女性たちにフォーカス。

職業訓練学校の教師だったザビーネ・クラウゼさんは失業を機に、2005年、バイオグラフィとライフストーリーの専門書店を開店することに。趣味の読書が高じて、作家がどんな人生を送ったかに興味を持ちだして集めた本がたくさんあり、まず自分の蔵書、約2,000冊を販売することで商売をスタートさせた。

 今はヒップなエリアとして知られているノイケルンは当時、トルコや中東系の、ドイツ語の本には興味のない住民ばかりだったが、今では欧州人も増え、常連以外にも近所に住む学生や観光客もふらりと訪れる活気ある店となった。

 扱う人物はオールジャンルだが、ここ数年、国内でも話題になっている知られざる女性の本は特別なコーナーが設けられている。例えば「詩人で劇作家のシラーはドイツ人なら誰でも知っているけれど、奥さんが作家だったことは多くの人は知らないでしょ」と薦めてくれた。また、定期的に隣のギャラリーで行う朗読会では、最近、19世紀の女性初の歯科医の生涯を綴る新刊を紹介している。

「人に興味がある方々がここにやってきます。偉人たちの判断の仕方を学んだり、戦争や紛争で運命的に思い通りの人生にならなかった人たちに共感したり。今の難民問題もそれらの本から解決の糸口が見つかるかもしれませんね」

 さまざまな人生の断片から学べることは多い。

今年、生誕250周年のベートーヴェンは3,000通の手紙を書いていた。

クラウゼさんの学生時代のラテン語の辞書。

友人アーティストによるディスプレイ。

オーナーのザビーネ・クラウゼさん。

観光客のためにベルリンの本も。

映画化された話題の本も並ぶ。

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『 Die Biografische Bibliothek/ディ・ビオグラフィッシュ・ビブリオテーク 』
オンラインで海外からの研究者などからもオーダーがある。
●Richardstr.104 12043 Berlin☎(49)30・680・59・387。15時〜19時。水曜・土曜・日曜休。http://biobib.info/

photo/
Shinji Minegishi
text/
Yumiko Urae
edit/
Kazumi Yamamoto

本記事は雑誌BRUTUS910号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は910号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.910
キッチン(2020.02.15発行)

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