ノーウェイブ?

From Editors

No. 909(2020.02.01発行)
もっと おいしいコーヒーの教科書
1966年カリフォルニア、バークレーに創業した〈ピーツコーヒー〉はコーヒーカルチャーのビッグバンとも言われている。深煎りのブレンドコーヒーはのちの〈スターバックス〉にも大きな影響を与えた。それもそのはず、スターバックスの創業メンバーは〈ピーツコーヒー〉のスタッフ出身だという。ここはその〈ピーツコーヒー〉の1号店。フリースピーチムーブメントが吹き荒れた往時のムードがいまも色濃く残る。詳しくは本誌にて。

サードウェイブの次なるムーブメントって? フォースウェイブかと思いきや、そんなうねりは見あたりません。サードウェイブの荒波が落ち着いた、今のコーヒーシーンは、ことのほか穏やかで、海面は美しくスムースで、新しい波を待つにふさわしい状況です。つまり、ノーウェイブ? トレンドに流されない、新しいスタンダードが生まれそうなコーヒーまわりなのです。

今回のコーヒーの教科書はノーウェイブだけにテーマはブレンドコーヒー。浅煎りのシングルオリジンもいいけど、ブレンドだって、ロースターの腕の見せどころです。コーヒー黎明期の足りないものを補うという文脈のブレンドでもなければ、昭和の喫茶店文化によるいぶし銀のブレンドでもなくて、〈コーヒーカウンティ〉の森さんいわく「いいものと、いいものでもっといいものを作る」という、より高みを意識した解釈です。腕利きのミュージシャンが集まった、最高のバンドサウンドがブレンドなんです。そんなブレンドをオオヤミノルさんをはじめとしたコーヒー通がじっくり語ります。役者からロースターに転身した坂口憲二さんのブレンドは、好きなサーフィンから「アフター・サーフ・ブレンド」、デザイナーの皆川明さんのために蕪木さんが作ったブレンドは「樺」。皆川さんの凜としてきれいな服からイメージしたネーミングだそうです。名前からして表現してます。そんなブレンダーの思想が表現されたとびきりのアンサンブルを集めました。

まさにブレンドはセッションですね。

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古谷昭弘(本誌担当編集)/

本記事は雑誌BRUTUS909号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は909号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.909
もっと おいしいコーヒーの教科書(2020.02.01発行)

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