アート

Pollock and Tureen Arranged by Mr. And Mrs. Burton Tremaine, Connecticut (1984)| ルイーズ・ローラー

チンキビジュツ〜世にもおかしなアートの世界〜

No. 908(2020.01.11発行)
刀剣乱舞
© Louise A. Lawler

 ニューヨーク在住の写真家、ルイーズ・ローラー(1947〜)。ほかの作家が手がけた作品の美術館での展示風景や、アートコレクターの邸宅内に飾られている作品を撮影し、それをそのまま彼女自身の“作品”にしてしまうアーティストです。上の写真では、スープ壺と、その上に展示されているジャクソン・ポロック(絵の具を缶から直接ペッペッと飛ばした作品が有名)の抽象画の一部が見えます。「こんなの写メでも撮れるじゃん」なんて思ったアナタ。つまりませんねぇ。とあるアート収集家の部屋で撮影されたものですが制作年代も質感も意匠もてんで異なる2つの作品が、この写真の中では何か別の意味を帯びてくるようではありませんか? 目を凝らして見えてくるのは、美術館のキュレーターの意向、はたまたコレクターの趣向かもしれません。が、誰かの一つのアイデアで、出合うはずもなかったもの同士が、ある空間に居合わせる。時を超えて響き合うナントカってよく言うじゃないですか。まるで私たち人間みたいですね。

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文/
中村志保

本記事は雑誌BRUTUS908号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は908号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.908
刀剣乱舞(2020.01.11発行)

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