エンターテインメント

クイーン、ビートルズ、エルトン・ジョン。独創的な天才たちを題材にした演劇やオリジナルストーリーが誕生。

BRUTUSCOPE

No. 902(2019.10.01発行)
バンコク 見る、買う、食べる、101のこと。

ブリティッシュミュージックから生まれた“新たな”3つの物語。

2012年ロンドンオリンピックの開会式、シェイクスピアにはじまり、メアリー・ポピンズ、ジェームズ・ボンド、Mr.ビーン、ビートルズなど演劇、映画、音楽と幅広いジャンルで、イギリスが生み出したカルチャーの豊かさを見せつけられた。特に印象的だったのは、総合指揮を務めたダニー・ボイルが全編にわたって使った“UK(ブリティッシュ)ミュージック”。ビートルズをはじめ、クイーン、ザ・ローリング・ストーンズ、ザ・フー、レッド・ツェッペリン、デヴィッド・ボウイエリック・クラプトンなど世界中の人々の人生を彩ってきた名曲たちの力強さに圧倒された。昨年の『ボヘミアン・ラプソディ』旋風も鮮やかなまま、今年も多様なアプローチでUKミュージックが息吹く作品が登場。野田秀樹はクイーンの楽曲の世界観を演劇に落とし込み、映画では世界的アーティスト、ビートルズとエルトン・ジョンを題材にファンタジックな2作品が公開される。ポップソングというジャンルから抜きんでた「独創的な天才」といわれるアーティストたちにある強さの奥底には、『イエスタデイ』のダニー・ボイル監督が語るように「戦争から社会が再生を遂げた象徴」であったことが関係しているように思う。そして波瀾万丈な人生の果てに生まれた作品には怒りや喜び、様々な感情が潜み私たちの心を揺さぶる。彩り豊かなUKミュージック、そしてそこから生まれた物語を今年も楽しもう。

NODA・MAP 第23回公演 『Q』:A Night At The Kabuki

NODA・MAP最新作はクイーンのアルバム『A Night At The Opera』(1975年)にインスパイアされた作品。しかし、物語のベースはロミオとジュリエットが生きていたら、という架空の設定で描かれる。出演は松たか子、上川隆也、広瀬すず、志尊淳ほか。作・演出、野田秀樹。音楽、QUEEN。10月東京芸術劇場プレイハウスを皮切りに大阪、北九州を巡演し、12月11日まで上演。

『イエスタデイ』

©Universal Pictures

UKを代表するクリエイター、ダニー・ボイル監督と脚本家リチャード・カーティスがタッグを組み、大ファンであるビートルズを題材にしたオリジナルストーリー。自分以外ビートルズを知らない世界に来てしまった主人公の音楽、夢、友情が楽曲とともに展開し「何かを失っても再びとり戻せる無限の可能性」を歌ったビートルズの信念、彼らへの愛がここに。10月11日、全国公開。

『ロケットマン』

©2018 Paramount Pictures. All rights reserved.

デビューから50年、グラミー賞を5度受賞した世界的ロックスター、エルトン・ジョンの半生を描いたミュージカル。若くして成功を収める一方で、薬物中毒、家族との確執、同性愛者など語るべき事柄の多い孤独な彼、そして孤独な人生を歩む人々を“祝福”するかのような映画だ。監督は『ボヘミアン・ラプソディ』の最終監督デクスター・フレッチャー。全国公開中。

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Yoko Hasada

本記事は雑誌BRUTUS902号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は902号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.902
バンコク 見る、買う、食べる、101のこと。(2019.10.01発行)

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