パリ初の試み、 廃墟と化した駐車場を 野菜栽培のファームに。

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No. 895(2019.06.14発行)
名古屋の正解
光が入らない地下パーキングなので、LED照明を使っての栽培。ラボのような雰囲気の中、多種の若芽が育つ。

LA CAVERNE

このビジネスの魅力は?

1.廃墟と化したパーキングを再利用した農地。
2.光量が少なくても育つ野菜を選んで、栽培。
3.取引先は自転車配達で15分以内のところのみ。

 世界中の都市で深刻な問題となっている、廃墟と化した大型施設の増加。その再利用を提案し、未来の環境のあり方までをプロポーズするのが、大都市での農業開発を推進する新コンセプトの〈ラ・カヴェルヌ〉だ。

 目をつけたのが、300戸が入っている建物群の今は使われていない駐車場。地下4階、9000㎡に及ぶ廃墟だ。土もなく、太陽の光が届かない地下環境での耕作を研究し、野菜を育てることに成功した。

 地下4階がファームとなっていて、まずは、光を必要としない作物、キノコ、チコリと、LEDの光源で育つスプラウトをチョイス。

 キノコは、シイタケ、マイタケに、マッシュルームの3種類。土に馬糞を交えた1万個ものブロックに菌を植え付けての栽培で、キノコ全体の1日の収穫量は300㎏に及ぶという。また、暗闇の中でしか育たないチコリは、広々とした暗室で、常時5万株が育っている。そして、LEDの光の下で発芽する野菜や豆類の新芽のスプラウトは、ブロッコリー、マスタード、ラディッシュなど、数種類が収穫されている。

 収穫物はすぐに袋詰めされた後、自転車で、取引のある店やマルシェに配達され、その日のうちに売り場に並ぶという新鮮さだ。仲介業者を通さないので、値段もリーズナブル。都心部での農業政策として、注目され、現在、新しい候補地を物色中だ。

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ラ・カヴェルヌ

パリの北のはずれ、誰も気づかないような、地下パーキングに造られたファーム。一般人は入場することはできないが、野菜類はサイトから注文できる。https://lacaverne.co/

photo/
Manabu Matsunaga
text/
Takaaki Suzuki
edit/
Kazumi Yamamoto

本記事は雑誌BRUTUS895号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は895号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.895
名古屋の正解(2019.06.14発行)

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