ブッラータとペペロナータ
日本でもブームとなったブッラータの本場。生クリームと糸状に裂いたモッツァレラを同じ生地で巾着状に包んだチーズ。切ると中身がトロリ。外と内、硬軟の食感の違いを合わせて食べる。同じく州名産の豚の首肉サラミ、カポコッロや野菜のマリネなどと一緒に食前を盛り立てる。
マテーラ風ミネストラ
マテーラは、洞窟住居群が有名な町。面積は小さく、急傾斜の厳しい地形が多い。切り崩して穀倉地帯となったのがマテーラ。硬質小麦、カラス麦や様々な豆類が栽培され、素朴な農民料理が今も残る。野菜と豆のスープ、ミネストラもその典型。地味ながら野菜も豊富な“素材大国”である。
ムルセッドゥ
イタリアの爪先。海に面した断崖の柑橘畑は瀬戸内を彷彿とさせるが、風景はもっと荒涼としている。ベルガモットは特に有名。アブルッツォ同様、唐辛子をよく使う。ムルセッドゥは、豚モツの唐辛子煮込みで、ピッタという袋状のパンでパニーニにしたり、タルトにして食べることもある。
アクアパッツァのパッケリ

- photo/
- Chihiro Oshima
- text/
- Kaori Shibata
本記事は雑誌BRUTUS893号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は893号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。