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尾崎人形

みやげもん

No. 888(2019.03.01発行)
WE LOVE 平成アニメ
右・赤毛の子守、左・長太郎 各1,500円。

700年の歴史を誇る 元寇がもたらした 素朴な人形笛。

佐賀県神埼市の尾崎西分地区に伝わる土人形尾崎人形」は、約40種ある作品の多くが人形笛という、少し変わった玩具です。なんとルーツは、あの元寇でやってきた蒙古軍の笛にあるのだとか。伝承によると、弘安4(1281)年の蒙古襲来の際にやってきた蒙古軍兵士が、尾崎地区に落ちのびて、捕虜のようなかたちで暮らしていた際、手すさびで人形笛を作って吹き鳴らし、故郷を懐かしんでいたのだとか。その技術が次第に広まり、この地域で焼き物が盛んに作られるようになったと伝えられています。人形笛から始まった尾崎の焼き物は、次第に瓦や鉢物を焼くようになり、江戸期には佐賀藩から幕府への献上品にもなりました。しかし、以後は衰退し、尾崎人形も一時は廃絶してしまいました。これを残念に思った地元の有志による保存会が9年前に復活させ、現在も製作が続いています。復元直後にも当連載で紹介しましたが、当時は2種類のみの製作でした。現在では写真上の「長太郎」をはじめとした、尾崎人形を代表するユーモラスな作品が数多く復元され、賑やかになっています。

尾崎人形を復元した職人の高柳政廣さん。

右・お相撲さん、左・兵隊さん 各1,500円(尾崎人形保存会☎0952・53・00 91)。

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edit/
Shogo Kawabata

本記事は雑誌BRUTUS888号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は888号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.888
WE LOVE 平成アニメ(2019.03.01発行)

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