イケブクロ三兄弟が語る バトルを振り返って思う、イケブクロのこれまでとこれから。

最新アニメ副読本。

No. 888(2019.03.01発行)
WE LOVE 平成アニメ

声優座談会 長男:木村 昴×次男:石谷春貴×三男:天㟢滉平

山田一郎を演じる木村昴が自称“ラップバカ”というだけに、デビュー作『Buster Bros!!! Generation』から、『ヒプノシスマイク』において、ヒップホップマナーがダントツに高かったイケブクロ・ディビジョン〈Buster Bros!!!〉。その後、バトルCDにおける「WAR WAR WAR」でのバトルスタイルや、「IKEBUKURO WEST GAME PARK」におけるマイクパスを聴いてみると、山田二郎役の石谷春貴、山田三郎役の天﨑滉平のラップスキルが劇的にアガっているのがわかる。果たして、デビューから約1年半、3人はどう歩んだのか?

木村昴 
『Buster Bros!!! Generation』から、3人で練習する機会が増えたよね。
石谷春貴 
昴さんからヒップホップカルチャー、ラップの魅力を伝授してもらって。
木村 
そんな大袈裟なことではなく(笑)。僕はフリースタイルバトルの面白さや所作とか、居酒屋でご飯を食べながら話したくらいのもんだよ(笑)。それから、僕らは声優であり役者だから、相手の睨み方や牽制の仕方は、演技としてオーバーになる。ステージアクションは見せ場だから、ちゃんと作り込んだよね。練習の時、鏡張りのスタジオを借りて、みんなで顔を見ながら「最初は二郎ちゃんの一言で始まるから、センターに立って。それから順繰りにマイクを回す」とか、フォーメーションも考えた。

三人四脚で駆け抜けた バトルを振り返る。

天﨑滉平 
『Buster Bros!!! Generation』のドラマトラックで、二郎と三郎が一緒に戦うバースがあり、それを昴さんが聞いて「マイクリレー、やばいね!」ということになって。
木村 
2人のキャラがよく出て、いい感じだったから。イケブクロは三兄弟という以外、ほかのディビジョンのキャラクターほど個性がない。その代わりに、山田兄弟の息のぴったり合ったバイブス、マイクリレーが表現できるんじゃないかと思って。それをさらに進化させて『1st Battle CD』の「IKEBUKURO WEST GAME PARK」(以下IWGP)になったんだよね。
天﨑 
「IWGP」は8小節、16小節の中で積み重ねていくラップではなく、掛け合いの中で、次々とマイクパスがあって変わっていくんです。
木村 
一つでも音を逃したらグチャグチャになるし、1拍の中に一言だけ入れても遅れたらダサくなる。カウントを取るにもテクニックがいるんだけど、2人とも技術は身についていたね。
石谷 
「IWGP」はお客さんのレスポンスがないと完成しない曲だから、ライブでうまくいった時はすごく楽しかったな。
木村 
僕ら3人はステージではまったく歌詞を見ない。お客さんの顔を見て、お互いの顔を見てラップしようという曲だから。セカンドライブとサードライブの間に、2人とも1度(コンビネーションを)合わせただけなのに、目を見張るほど上達していた。シーズン中は、割とイケブクロは、全員ガチで勝ちたかったよね。
石谷・天﨑 
勝ちたかったです!
木村 
「オレらマジでラップやってっから、曲で判断してくれ!」とか、啖呵切っちゃったのに、負けてるから! めっちゃ悔しかった。思い出しても超ダセえ(笑)。なにも言わなかった方が傷は浅かったはず……。
天﨑 
イケブクロvs.ヨコハマの結果が出た時は3人とも呆然として。普通なら「応援、ありがとうございました!」と言うと思うんですけど。お仕事として割り切れない悔しさがあって。
木村 
ステージで2人の目を見たら、みんなウルウルきていて。「お前ら~!」と、今まで以上に絆が深まった気がしたね。
石谷 
家に帰ってから、壁に向かって一人で泣きながらフリースタイルしたなあ(笑)。
木村 
情熱が作品のコンセプトを超え、本気になっちゃった。「次は頑張ろう。絶対ラップうまくなろうな!」と誓い合ったね。
天﨑 
こんなに熱くなれたことはあまりなかったですね。しかし、優勝したシンジュク・ディビジョン〈麻天狼〉の新曲「The Champion」を聴いたけど、マジでかっこよかったです!
木村 
言葉の説得力、本物というのはすごい。この曲が歌えるところへ上り詰めたかった。イケブクロが勝っていたら、Zeebraさんはどんな曲を用意したのかな~。

Buster Bros!!!が考える シンジュク・シブヤ攻略法⁉

木村 
もし王者・麻天狼と対戦できたら、どうやって戦う?
石谷 
10代っぽく毒ラップかな。バトルなら、観音坂独歩と三郎の対決は面白いと思う。独歩も毒を吐いてくるはずだから、壮絶な言い合いになるはず。
木村 
伊弉冉一二三は女性恐怖症だから、お姉さんキラーの三郎と対戦も面白いかもね。
天﨑 
でも、神宮寺寂雷さんだけは、倒す戦法が思い当たらない。
木村 
確かに寂雷さんが膝をついている姿は見たくない(笑)。一郎と寂雷さんは、元は同じThe Dirty Dawgのメンバーだったけど、解散後も遺恨もなく、仲は悪くない。でも、そういう隙を見せないのが向こうの戦法だったりもする。だから、小さなほころびを見つけて、そこに切り込むしかない。
天﨑 
さすが一兄!
木村 
かなりボコボコにされると思うから、最後は3人集合して戦隊モノみたいにみんなでガシャーン! と合体、デッカいロボになるって戦法でいいんじゃない?
石谷 
シンジュクは合体はしないで、寂雷さん一人が巨大化(笑)。
木村 
肩に小さな独歩と一二三を乗せ「まだまだ!」とか言って。
天﨑 
それくらいの強敵ですよ。
木村 
あと、不思議だけどシブヤと戦っている絵が想像できない。
天﨑 
すごく仲良くなりそうですもんね。それは有栖川帝統役の野津山(幸宏)の影響もあると思います。彼はフットワークが軽くて、イケブクロのメンバーで飲んでいても来るし、シンジュクとも仲がいい。
石谷 
みんなの後輩キャラだから、シブヤに敵意を持てないな。オレの家に3回くらいご飯食べに来ているし(笑)。
木村 
シブヤとイケブクロの曲が合わさったら結構面白いと思う。
石谷 
今後はバトルだけじゃなく、一緒に曲を作るとか。
天﨑 
フィーチャリングのラッパー(キャラクター)を迎えるのもいいかもしれないです。バトルではなく、いい曲を聴きたいかな。
木村 
それは熱い! 二郎と三郎に、帝統をフィーチャリングした楽曲とか。
天﨑 
一郎のThe Dirty Dawg時代の先輩で、現在は犬猿の仲であるヨコハマの碧棺左馬刻のユニティとかもいいですね。

きむら・すばる

1990年ドイツ出まれ。天才劇団バカバッカ主宰。TVアニメ『ドラえもん』のジャイアン(剛田武)役で声優デビュー。今年は『Bラッパーズ ストリート』などに出演予定。映画『キングスマン』の吹き替えなども担当。

あまさき・こうへい

大阪府生まれ。TVアニメ『ハイスコアガール』の矢口春雄役で初主演。主な出演作に『double DECKER! ダグ&キリル』など。今年、主演を務めるアプリゲーム『テイルズ オブ クレストリア』が配信予定。

いしや・はるき

1992年宮崎県生まれ。2013年声優デビュー後、17年にTVアニメ『AKIBA'S TRIP−THE ANIMATION−』で初主演。TVアニメ『響け!ユーフォニアム』、携帯アプリ『バンドやろうぜ!』など、多数の作品に出演。

photo/
Koh Akazawa
hair&styling/
Narumi Tsukuba
text/
Katsumi Watanabe

本記事は雑誌BRUTUS888号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は888号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

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