その他

テーマ〈教訓〉

平常心ブラザーズの平常心を失くす日。

No. 885(2019.01.12発行)
おいしいコーヒーの教科書2019
宮沢章夫 やついいちろう
やつい 
例えばM−1の審査員問題は、教訓ありますか?
宮沢 
ええとね、どうでもいい。なんでそんなに騒ぐの? あれは。
やつい 
炎上させたいんですかね? 言うほど問題になってないと思うんですけどね、実は。
宮沢 
上沼恵美子はなんて言ってるの?
やつい 
宮沢さんと同じこと言ってました。興味がないって。
宮沢 
なんだ、なんの問題もないじゃない。
やつい 
この話が掲載される頃には完全に話題に上らなくなっているでしょうね。
宮沢 
みなさん、思い出していただきたいんですが。
やつい 
ぶり返す必要もない話ですけどね。
宮沢 
古くからぶり返す必要がない話はするなっていう教訓がある。俺、みんなに同じ話をするって言われる。年をとったからじゃないかと言われるんだけど、小学生の頃からそう言われていたからね(笑)。長いよ、教訓。
やつい 
癖なんですね、同じ話をするという。
宮沢 
しゃべりたくてしょうがないんだよ。話題がないのに、しゃべりたいっていう気持ちだけがあるから同じ話になっちゃう。
やつい 
あまりにも同じ話を聞いて、最終的に自分もその場にいたことになっているっていう体験をしたことがありますよ。中学生の時、僕は卓球部で友達がほとんど陸上部だったんです。卒業して会うと、必ず陸上部の話になるんですよ。毎回毎回聞くんで、次に何が起きたのか、全部知っている。そのうち、自分もそこにいたみたいな感じになってるんですよ。
宮沢 
なんにせよ過去のある時間しか共有していない人たちと会うと、その時の話しかしない。共通点がないから。でも、その間に俺、成長してるよっていうことに相手は気づかない。「お前、相変わらずだな」って言われるけど、そうでもないよって言いたい。
やつい 
まさしく『劇画・オバQ』の世界ですよ。15年後にオバQが帰ってきて、オバQだけが異常に“オバQ感”出しているのに、正ちゃんはじめ、人間たちはそうでもないっていう。「俺、もう必要ないんだな」っていう感じで向こうの世界に帰るじゃないですか。でも、まだやってるの? みたいなノリにはならないんですよ、人間同士なら。一気にオバQのノリに戻って、別れたらまた人間の世界に帰っていくっていう。(続く)

宮沢章夫

遊園地再生事業団主宰。著書に『長くなるのでまたにする。』ほか、多数。

やついいちろう

エレキコミック。エレ片『光光☆コントの人』を2月開催。

編集・写真・文/
村岡俊也

本記事は雑誌BRUTUS885号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は885号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

No.885
おいしいコーヒーの教科書2019(2019.01.12発行)

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