ハゲとヘナ。

男の色気

No. 883(2018.12.01発行)
Mid-Century in Our Life

最近、毛が生えてきた。って言うのは大袈裟だけど、毛がしっかりしてきた。カシミヤからアルパカぐらいの手触りではあるが、ハリ、コシに敏感な俺に、その差は明らかである。導入したヘナのおかげだろう。ハゲの皆さんを裏切るわけではないが、死んだ毛根が生き返るということらしいので、職業上仕方なく自ら体験することにしたのだ。血行がよくなり、デトックス作用があり、とにかく体にいいみたいだ。ヘナの葉には高い殺菌効果があり、古代から薬、魔除け、呪術的なものに広く活用されてきた、実に万能な薬草だ。インドでは5,000年もの歴史がある。確かに、インド人はヘナのおかげか、髪が黒々しているイメージがある。胸毛とかも濃い割には、ハゲは少ないような印象も?ヘナを試しながら、インド人についても分析する必要がありそうだ。例えば、ガンジーはどうか。ハゲではなく剃髪しているだけみたいだ。インドの猛虎、タイガー・ジェット・シンの髪も黒々していたな。ヘナを続ければ、いつか俺もあんなふうに強い男になれるのか?でも、銀座のインド料理店〈ナイルレストラン〉のナイルさんみたいに、チャーミングにハゲてるおじさんもやっぱり好きなんだよね。ハゲとヘナとインドをめぐる冒険はまだまだ、続く

矢口憲一(やぐち・けんいち)/1975年生まれ。ヘア&メイク兼ハゲ探求家元。2015年に帽子を脱ぎ捨てる。弊誌やPOPEYEで活躍。美容室〈駿河台 矢口〉店主。

illustration/
Aiko Fukuda
edit/
Asuka Ochi

本記事は雑誌BRUTUS883号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は883号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.883
Mid-Century in Our Life(2018.12.01発行)

関連記事