映画音楽・ラジオ

なかなか生では見られない、竹内まりやが歌ってギターを弾く姿を劇場で堪能できる。

BRUTUSCOPE

No. 883(2018.12.01発行)
Mid-Century in Our Life

デビュー40周年映画『souvenir the movie~Mariya Takeuchi Theater Live~』。

10月にシングル「小さな願い/今を生きよう(Seize the Day)」を発表し、11月25日に、デビューアルバム『Beginning』発表から、40周年を迎えた竹内まりや。アニバーサリーイヤーのキックオフ企画として、2000年以降に開催した3度のツアーから、演奏を抜粋、本人のコメントやプロデューサーで夫でもある山下達郎のコメントなどを含めて編集した映画『souvenir the movie~Mariya Takeuchi Theater Live~』が、公開されている。40年の間、産休などを挟みながら、「シンガーソング専業主婦」(山下命名)として、比較的マイペースな活動を続けてきた。しかし、ツアーが発表されれば、熾烈なチケットの争奪戦は必至。これまでにライブ映像を発表していないため『souvenir』は、アニバーサリーでもあり、貴重なライブ作品でもある。

映画は、2000年TOKYO FM/fm osaka 開局30周年を記念した『souvenir』、10年後の『souvenir again』、そして『souvenir 2014』の、3回のツアーから演奏を抜粋し、構成されている。

冒頭から「アンフィシアターの夜」(1984年)、そして「家に帰ろう」(92年)、「Forever Friends」(92年)など、名曲をたたみかける。ここでちょっと不思議なことに気がつく。曲の冒頭で曲名とともに、演奏年がクレジットされる。そう、映像には最大で14年の時間差があり、山下がリーダーを務めるバックバンドにはメンバーチェンジなどの変化があることが見て取れる。しかし竹内自身の歌声やルックスに、まったく変わりはない。その歌声のトーンや佇まいに変化がないからこそ、単なるヒストリー映画ではなく、一本のライブムービーとして成立させている。もちろん「元気を出して」(88年)や「駅」(86年)など、テレビCMなどでお馴染みの名曲満載なので、ビギナーでも十分楽しめる内容になっている。

次のツアーやアルバムの予定など、いまのところ未定だが、早くも映画『souvenir』のソフト化を望む声が大きい。同じくチケット入手困難な山下達郎のステージ映像もソフト化、または音源化されることを、この場を借りて強くリクエストしたい。

『souvenir the movie 〜 Mariya Takeuchi Theater Live〜』
12月7日まで、全国で期間限定公開中。シングル「小さな願い/今を生きよう(Seize the Day)」のジャケット撮影のため訪れたLAでのショットなども収録されている。

text/
Katsumi Watanabe

本記事は雑誌BRUTUS883号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は883号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.883
Mid-Century in Our Life(2018.12.01発行)

関連記事