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おすすめスポーツ映画はこれだ!

生島淳の僕しか知らないアスリートの秘密

No. 882(2018.11.15発行)
続・いまさら観てないとは言えない映画。

今、スポーツドキュメンタリーといえば、アマゾン・プライムだ。中でも『オール・オア・ナッシング』というチーム密着シリーズの出来がすさまじく、ミシガン大学編、ダラス・カウボーイズ編など見どころ満載でござる。

アメリカはスポーツ映画でも他を寄せつけないパワーを持っているが、芸格でいえばクリント・イーストウッドの『ミリオンダラー・ベイビー』(2004年)がダントツ。忘れてならないのは、ロバート・アルドリッチの作品群で、中でもバート・レイノルズ主演の『ロンゲスト・ヤード』(1974年)はエンターテインメントとしてはすこぶる上質。アルドリッチは鬼才だが、デビュー作は野球映画だし、彼の「斜めから視線」の映画は今の時代にも説得力を持っている。

そして私が溺愛し、今でも見直すのは『がんばれ! ベアーズ』(1976年)だ。邦題がゆるく、お子さま向けと思われがちだが、この映画はかなりシブい。ウォルター・マッソーの酔いどれ監督が勝利至上主義に走るところでは、子供たちの冷たい視線が痛い。批評精神が豊かなのだ。そして、この映画は天才子役とうたわれたキュートなテイタム・オニール(すでに1973年の『ペーパー・ムーン』でアカデミー賞を獲得していた)の姿を永遠にとどめていることでも価値がある。まさか、彼女が長じてジョン・マッケンローと結婚して、そいでもって離婚するとは人生とはわからないなあ。

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いくしま・じゅん

スポーツジャーナリスト。近著に『エディー・ウォーズ』などがある。

イラスト/
土車大八

本記事は雑誌BRUTUS882号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は882号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.882
続・いまさら観てないとは言えない映画。(2018.11.15発行)

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