ラグビーボールのヒミツ。

生島淳の僕しか知らないアスリートの秘密

No. 880(2018.10.15発行)
洋菓子好き。

 ラグビーのワールドカップが、来年9月20日から日本で開かれるって、知ってるかい? 日本が2015年のW杯南アフリカを破って世界に衝撃を与えてから、もう3年。アッという間だ。道理で年を取りますな。
 さて、ラグビーには様々な特徴があるけれど、その筆頭は楕円球を使って試合をすること。楕円球最大の魅力はボールがどこに弾むかわからないことだけれど、そもそもなぜラグビーのボールが楕円になったのだろう?
 これには様々な説があるのだが、17世紀のイギリスでは、豚や牛の膀胱を取り出して空気で膨らませ、いろいろな遊びに使っていたことを示す画が残されている。
 そして19世紀にはイギリス各地の学校で異なったルール、ボールでフットボールが楽しまれていたが、そのなかで、ロンドンから電車で1時間ほどの町にあるラグビー校では、学校の前にあったギルバートという靴屋で、ボールを作ってもらっていた。そこのオヤジが楕円球を作ったのか、それとも丸いボールが変形して楕円になったのかは定かではないが、学生たちが「楕円球の方が面白いぜ」と、変わった形のボールで遊ぶのがラグビー校のルールとして定着した。それが「ラグビーフットボール」と呼ばれるようになった理由であり、楕円球が世界中で愛されるようになったというわけです。ちなみに、今は膀胱は使われていませんからね。念のため。

いくしま・じゅん/スポーツジャーナリスト。近著に『エディー・ウォーズ』などがある。

illustration/
土車大八

本記事は雑誌BRUTUS880号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は880号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

No.880
洋菓子好き。(2018.10.15発行)

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