〈PATH〉のサバラン

“洋菓子インスパイア系”のベイク。

No. 880(2018.10.15発行)
洋菓子好き。
サバラン1250円。グレープフルーツジャムを塗ってマロンコンポートや生クリームを添えて。11月4日までの限定、朝昼のみ提供。
フランス時代に使用していた小麦粉のイメージで、薄力粉と中力粉を配合。大きく成形し、ゆっくり火を入れることで、シロップを抱え込む気泡は豊かに、しっとりした焼き上がりに。
後藤シェフ。洋菓子以外に、今では作る職人が少なくなったフランスの古典菓子復興にも力を入れる。
クロワッサンやカヌレなどの焼き菓子にもフランスが香る。

大きく焼いて、ラムは別添えで軽やかな味に。

 朝から夜まで自由に使えるスタイルと自家製の味で人気を博すレストラン〈PATH〉。仏・ロアンヌ(2017年ウッシュに移転)の3ツ星〈メゾン・トロワグロ〉でシェフパティシエを務めた後藤裕一さんが、開業時から力を入れているのが「ウィークリーベイク」と題する
期間限定焼き菓子だ。「伝統の味の再構築はライフワーク」と、洋菓子の定番をグランメゾンで磨いた技術と今の東京だから生まれる感性で提案。チーズケーキ、プリンなど数多くのアイテムが登場したが、サバランはその最新作。
「サバランは、子供の頃から大人の、そして男の洋菓子というイメージ」と話す後藤さん。がっつり洋酒が効いた昔ながらの味もいいが、今は軽さが求められる時代。グレープフルーツの皮や栗の煮汁で風味づけしたシロップだけで漬け、マルティニーク島産のラムを「お好みで」と、ボトルで添えて提供する。もう一つの特徴は、直径約10㎝、高さは15㎝という巨大なサイズ。
「トロワグロ時代、焼き色がつく外側とスポンジ状になる内側のバランスを考え抜いて行きついた形です」
 見た目にも気泡がしっかりとした生地は、弾力はあるのにふわっとした舌触りで、香るシロップも上品。クラシックな形はそのまま、モダンで洗練された一皿に。お見事!

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パス/東京都渋谷区富ヶ谷1−44−2 A-FLAT 1F☎03・6407・0011。8時~14時LO、18時~23時LO。月曜休(朝昼は第2・第4火曜、夜は第2・第4日曜も休)。朝昼の営業時間中はパンや焼き菓子、コーヒーのテイクアウト販売も。

photo/
Toru Kometani
text/
Kei Sasaki

本記事は雑誌BRUTUS880号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は880号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.880
洋菓子好き。(2018.10.15発行)

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