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素隠居

みやげもん

No. 876(2018.08.16発行)
GOOD GROOMING GUIDE
素隠居(小)。うちわの台座付き。3,000円(一草一木亭☎086・422・1651)。
例祭での素隠居の様子。泣きだす子供もいるが、親は健康で賢くなってもらうため、頭を出させる。

うちわで子供を賢くしてしまう不思議な老夫婦。

 岡山県倉敷市にある阿智神社の例大祭では、御神幸の獅子に付き添うようにして、なんともあやしげな、老夫婦の面をつけた若者が練り歩きます。この老夫婦は「素隠居」と呼ばれ、頭がらっきょうに似ていることから、子供たちは「すいんきょ、らっきょう! くそらっきょう!」などとはやし立てます。すると素隠居は、子供たちを追いかけ回し、持っていたうちわで頭を叩いて回ります。頭を叩かれた子供は、賢く健康な子供に育つといわれています。
 この風習の歴史は元禄期にさかのぼり、ある老人が、寄る年波に勝てずに、阿智神社の例祭に参加できなくなった際、自分の代わりに老夫婦の面を作り、若者にかぶらせて代理として参加させたことが始まりといわれています。なぜこの面が素隠居と呼ばれるようになったのか、また、うちわで頭を叩くようになったのか、については諸説あるようです。
 素隠居の面は、一草一木亭という工房で作られており、購入することもできます。写真上は、実際に使われているお面より小ぶりな素隠居の玩具で、老夫婦がセットになっています。

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edit/
Shogo Kawabata

本記事は雑誌BRUTUS876号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は876号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.876
GOOD GROOMING GUIDE(2018.08.16発行)

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