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KTM X-BOW

クルマのある風景

No. 875(2018.08.01発行)
みんなで集まる場所のつくり方。居住空間学 再生編
撮影/平野太呂

快適装備は一切排した至高の走り、周囲からの視線も独り占め。

 登場から既に10年が経過しているX−BOW。現在、フェイズ2へと進化していますが、それを知る人も街で見かけることもほぼ皆無と言っていい存在。国内での登録台数は恐らく100台前後。極めてレアで特別なクルマで、オーディオやエアコン、雨風をしのぐ幌さえありません。走ることにフォーカスし、快適装備をすべて犠牲にした走りは痛快で、レーシングカーそのもの。本領を発揮できるのはサーキットなど限られた場所でしょう。誰もが気軽には所有できませんし、乗るには環境と勇気が必要。しかし、このクルマの前では、どんなスーパーカーもいわゆる乗用車と同じで快適で凡庸。ストイックさでこのクルマを超えるものはそれこそレーシングカーくらいでしょうか。彼女や妻からは理解は得られないかもしれませんが、お子様や自動車好きからは羨望の眼差しで見られるはずです。

ステアリングは基本的に左だが、右も選択可能。雨よけの幌はオプションにもなく、オーディオやエアコンもない。

エンジンはVWグループ製2ℓ直4ターボをミッドシップレイアウトで搭載。

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Today's Photographer

Taro Hirano
1973年生まれ。97年武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業。2005年POOL』、07年には星野源との共著『ばらばら』(共にリトルモア
を発表。現在、『POPEYE』の人気連載を単行本化した『ボクと先輩』(晶文社)が発売中。詳細はhttp://tarohirano.com/まで。
「工事現場の壁に描かれている『AKIRA』の世界観そのままのクルマでした。とてもタイトでダイレクト。そして運転中は終始周囲からの視線を浴び続けることになります。いろんな意味でスーパーカーですし、浮世離れしたノリモノだと思いました(笑)」

KTM X-BOW
同社初の4輪スポーツとして2008年発売。KTMの名は創業者(KronreifとTrunkenpolz)と創業の地Mattighofenの頭文字に由来。税込み14,202,000円~(エスシーアイ http://www.ktm-cars.jp/)。

photo/
Taro Hirano
text/
Kohei Kawakami

本記事は雑誌BRUTUS875号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は875号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.875
みんなで集まる場所のつくり方。居住空間学 再生編(2018.08.01発行)

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