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テーマ〈続々・蚊帳の外〉

平常心ブラザーズの平常心を失くす日。

No. 873(2018.07.02発行)
福岡の正解
やつい 村上春樹の小説読んでると大抵バーで男女が出会ってセックスするじゃないですか? 嘘つけよと思ってたんですけど、あれ、本当なんですよ。
宮沢 羨ましいな(笑)。
やつい バーに行かない僕らは、蚊帳の外なんですよ。
宮沢 村上春樹の読み方が変わるよ。「これ、事実なんだ」
って(笑)。編集者が接待的なことをしてくれることがあるけれど、俺にはまったく面白いと思えないところに連れていかれることがある。ゲイの人が決まりきった芸をする店とかね。全然面白くない。なぜか女性が1人で飲んでいたりするけれど、誰かを待っているのか、あれも。
やつい 岸本加世子さん、ゲイバー大好きなんですよ。本当に雑な人で、店に入った瞬間に「芸能人で誰がゲイなの?」って聞くんですよ。こんなに下世話な人間がいるんだっていう(笑)。
宮沢 岸本加世子ネタ出るね(笑)。
やつい そんなに早くそんな話していいものなの? って。
宮沢 ある映画監督と、編集者と3人で会って、俺の車で食事に行ったんだよ。その時に監督が車の免許を取ってないって言ったら、その編集者がいきなり「じゃあ、カーセックスしたことないんだ」って言った(笑)。後で監督が、「ああいう話は酒飲んで朝4時くらいにするもんじゃないか?」って(笑)。初っ端からおかしいだろうって。
やつい それに免許持っててもカーセックスしないですからね。
宮沢 そうなんだよ。
やつい 免許持っている人は全員カーセックスしているみたいに考えているっていうことですよね。
宮沢 免許を書き換えに行ったら、最初に視力の検査をするおじいさんがいるけど、あの人に「こいつ、カーセックスしているんだな」って思われたくないよ。
やつい 俺、39歳で免許取ったんですけど、カーセックスしたくて取ったと思われたっていうことですよね(笑)。
宮沢 俺が46歳で免許取った時にも自動車学校の教官はみんな思ってたっていうことだ(笑)。好意で女性を車で送ることがあるんだけど、ある時、かたくなに断られたことがある。男性と2人で車に乗るのはちょっとって。ある種の人たちにはそっちが主流なんだよ。ショックだったね、そんなこと考えたこともなかったから。(続く)

宮沢章夫/遊園地再生事業団主宰。著書に『長くなるのでまたにする。』ほか、多数。

やついいちろう/エレキコミック。7月7日北海道で開催される『GANKE FES』出演。

photo/
村岡俊也
text/
村岡俊也
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村岡俊也

本記事は雑誌BRUTUS873号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は873号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.873
福岡の正解(2018.07.02発行)

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