雑貨・プロダクト

昆布だるま

みやげもん

No. 869(2018.05.01発行)
居住空間学2018 歴史をつなげる部屋。
昆布だるま1,000円(大覚寺☎06・6411・2705)。
節分会に授与される弁財天1,000円。大覚寺には琵琶法師ゆかりの弁天堂が残っている。
節分会で奉納される「大覚寺狂言」。

昆布の衣を身にまとった姫だるま。

 江戸時代には、阪神間の唯一の城下町として栄えた尼崎。その名残として、11軒の寺院が立ち並ぶ寺町があります。中でも大覚寺は、足利義詮が南北朝の時代に陣を置いたという尼崎最古の寺院。節分会が有名で、江戸時代より節分の2月3日にのみ厄除けのだるまが授与されています。頭部が金色の小型だるま、いわゆる金天姫だるまなのですが、なんと昆布でできた衣を着ているのです。かつては、尼崎の港に北前船などで大量に入荷した昆布の衣を、紅白の水引の帯で締めています。この昆布の衣の背面に、自分の名前と年齢、干支を書き込み、神棚などに置いて一年間の無事を祈ります。「倒れても起き上がり、よろこぶ(昆布)」という語呂合わせから、病気平癒、就職・進学祈願の御利益、または、「良縁に結ばれ(水引)よろこぶ(昆布)」という語呂合わせから、良縁成就の御利益があるといわれています。
 節分会では、豆まきのほかに、「大覚寺狂言」も奉納されます。この狂言がまたとてもユニークで、演者はお囃子が流れる中、台詞がなく、身ぶりだけで狂言を演じます。

text/
Shogo Kawabata

本記事は雑誌BRUTUS869号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は869号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

No.869
居住空間学2018 歴史をつなげる部屋。(2018.05.01発行)

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