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美江寺の俵鈴

みやげもん

No. 851(2017.07.15発行)
台湾で見る、買う、食べる、101のこと。
俵鈴(美江寺☎058・262・6793)。写真左/乾漆十一面観音立像を祀る本堂。
乾漆十一面観音立像を祀る本堂。
土鈴愛好家の間では全国的に有名なアイコニックな作品である宝珠鈴。宝珠に干支があしらわれたものも。

その音で 厄災をはらった 蚕の守り鈴。

国の重要文化財にも指定される乾漆十一面観音立像を本尊とする岐阜市の美江寺。この地域はかつて養蚕が盛んで、あらゆる生き物を救うとされる観音菩薩の信仰が広く浸透していました。戦後、養蚕は廃れてしまいましたが、それでも平成20(2008)年までは、毎年3月の第1日曜日には、『お蚕祭』と呼ばれる祭事が行われ、猩々を乗せた山車が巡幸していました。猩々とは、赤い顔、赤い髪をした猿のような妖怪で、赤は厄除けの効果があると信じられていたことから、蚕を守るための守護神として、山車に飾られていました。現在は残念ながらお祭りは終了しています。
 そんな美江寺で授与されているのが「蚕鈴」とも呼ばれている土鈴です。「福鈴」とも呼ばれ、養蚕をしていた農家の蚕棚にこの土鈴を吊しておくと蚕がよく育ち、ネズミの害から守ってくれると信じられていました。現在は美江寺の授与品となっていますが、かつて、お蚕祭には、この蚕鈴を売る露店が立ち並んだそうです。最も有名なのは宝珠鈴(写真右下)ですが、ほかにも俵鈴(写真上)や釜鈴など、様々な種類があります。

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edit/
Shogo Kawabata

本記事は雑誌BRUTUS851号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は851号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.851
台湾で見る、買う、食べる、101のこと。(2017.07.15発行)

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