ミラノの美食家待望のネオ・オステリアが遂にオープン。
シェフの松本良英氏はもともとフランス料理を学びフランスで活動していたが、1999年イタリアに渡り、ミラノの老舗レストラン〈ジャンニーノ〉でダヴィデ・オルダーニと出会う。2003年から今ミラノで最も予約を取るのが難しいといわれミシュラン1ツ星を持つ大人気レストラン〈D'O〉で長い間ダヴィデの右腕としてシェフを務めた。そして今年〈LE API OSTERIA〉をオープン。開店から約1ヵ月、全く宣伝していないにもかかわらず、瞬く間に美食家の間で評判となり、あのイタリア料理界の巨匠マルケージも一人で訪れたそう。
この店の大きな魅力は、上品で伝統的なオステリアのように見えて、実は気軽に入れるネオ・オステリアであることだ。世界中の名店で仕事をしてきたシェフの結論は、素晴らしい料理を出すが値段が高く入りにくい店ではなく、日常的に足を運べる、例えばグラスワインと一皿だけを食べることもできる気軽な店。おいしい居酒屋さんのような感覚だ。イタリアには、そんな気軽なディナーができるレストランはまだほとんどない。
旬の食材を使ったシンプルな料理は、イタリア料理をべースに、日本的な繊細さや食材の使い方、フレンチで培ったテクニックが惜しみなく注がれている。父上がお菓子職人で幼少の頃からお菓子工房で過ごしたシェフの作るデザートも素晴らしく、前菜からデザートまでパーフェクトな食事を楽しむことができる。
この店の魅力は?
1 仏・伊・日の良い部分を融合した新しい料理。
2 有名シェフの料理を一皿からでも楽しめる。
3 デザートまで驚くほど素晴らしい。

レ・アーピ・オステリア
Milano
今年6月開店。「将来は日本でも展開したい」とシェフ。●Via Carlo Foldi 1,20135 Milano☎(39)02・84575100。12時30分〜14時30分、19時30分〜22時30分。日曜休。http://leapiosteria.com/
- photo/
- Frankie Vaughan
- text/
- Nina Yuzawa (Studio Sakamoto)
- edit/
- Kazumi Yamamoto
本記事は雑誌BRUTUS830号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は830号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。