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モクチン企画 連 勇太朗/川瀬英嗣

新しさより継承を、トップダウンよりボトムアップを。限られた土地や資源と向き合う、つぎの建築家たち。

No. 795(2015.02.16発行)
次は誰? 明日を切り開く人物カタログ。

ボトムアップで都市を変える。

「モクチン」とは都内に30万戸あるといわれる木造賃貸アパートのこと。それらを貴重な社会資源として活用しようと、学生だった連たちが行ったワークショップから始まった。現在ではウェブで改修アイデアを「レシピ」として公開、主に地元密着型の不動産仲介業者や工務店、アパートのオーナーに有料会員になってもらい、図面や仕様などの詳細情報にアクセスできる仕組みになっている。「自分たちのアイデアやデザインをオープンにすることで収入を得る」新しいビジネスモデルだ。費用を掛けずに改修できるので、入居者を見つけて再び収益につなげやすい利点もある。「30万戸の木賃アパートが改修・活用されれば社会的インパクトを持ち得る」と連。地域の既存のネットワークを活かしながらエレメントを更新し、ボトムアップで都市を変えていく試みだ。

木賃アパートを改修、収益化する手法を「レシピ」として公開しているウェブサイト。「まどボックス」「メリハリ真壁大壁」などゆるいネーミングで改修への夢が膨らむ。

ウェブで公開されるユニークな名称の「レシピ」。

1952年築の木造家屋を限られた予算内で改修。「減築デッキ」のレシピで隣家との間に隙間をつくり採光に成功。水回りなど集中的に耐震壁を設けることでコストも削減した。

川崎の路地裏に残る木造家屋をレシピを駆使して魅力ある物件に。

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モクチン企画 連 勇太朗/川瀬英嗣

むらじ・ゆうたろう(右)1987年生まれ。2009年「木賃アパート再生ワークショップ」開始。現在NPO法人モクチン企画代表理事。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程在籍。かわせ・えいじ(左)
1988年生まれ。武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒業。2009年、モクチン企画参画、現在副代表理事。

photo/
Shinji Serizawa
text/
Naoko Aono
edit/
Yuka Uchida

本記事は雑誌BRUTUS795号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は795号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.795
次は誰? 明日を切り開く人物カタログ。(2015.02.16発行)

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