テーマ〈続々々・集団的〉

平常心ブラザーズの平常心を失くす日。

No. 787(2014.10.01発行)
世界で生き抜く50の知恵
やつい 20人くらいで芸人仲間と箱根に行ったんです。そしたら、偶然そこに後輩芸人と彼女が行で来ていて、俺らに見つかっちゃった。せっかく2人で来てんだから誘わなきゃいいのに、蕎麦打ち体験に誘っちゃって(笑)。
宮沢 集団の力でやりたくもない蕎麦打ちをさせられて。
やつい 集団は楽しくもありますけど、怖いですよね。
宮沢 高校の合宿とか、いろいろ嫌だったな。富士山に登らなきゃいけなかったんだよ。前日にカレーをみんなで作って、なんなんだろうと思ってた。
やつい マラソン大会もそうだけど、あれは軍隊の名残ですよね。
宮沢 一晩中歩いちゃう学校とか。
やつい ものすごい泳いじゃう学校とか。
宮沢 ウチの高校はそうだった。1年生の体育の時間に男子だけ集められて、そこに教師が素っ裸で登場。
やつい 全裸ですか?
宮沢 褌の締め方を教えてくれる。それで遠泳に行くんだけど、俺は泳げないチームだから海の近くの小部屋で五目並べやってた(笑)。
やつい 小学生の時に、担任の教師が「今から好きな人を言いなさい」って。男女に分けられて、男はバカだから本当にクラスの好きな子の名前を言ってて、女の子は「光GENJI」とか。あの儀式もよくわかんなかったんだよな。完全なるパワハラでしょ。
宮沢 男はバカだから、そういう状況でも楽しくなっちゃうんだよな。俺も小学校と中学校でそれぞれ骨を折っているんだけど、骨折っていい感じなんだ(笑)。テンションが上がる。
やつい その先生は帰りの時間にフォークギターを持ってきて「気球に乗って」とか歌わされましたね。古いフォークばっかりだったから、「ダサイです! 新しい曲を!」って言い出したヤツがいて、多数決で当時流行ってたC−C−Bをクラス全員で歌うことになっちゃった。「Romanticが止まらない」を40人で。「フッ フッ さりげ〜なく〜」ですよ。
宮沢 大学時代の音楽が好きな友達がいて、そいつが好きだった女の子が若くして亡くなっちゃった。そいつから電話がかかってきて「彼女の霊前に行って、俺は歌うよ」って言われた時に、ちょっと待てと(笑)。何を歌うつもりだって、止めたよ。
やつい 「俺は歌うよ」ってかなりのセリフですね〜。(テーマ了)

宮沢章夫/遊園地再生事業団主宰。Eテレにて『ニッポン戦後サブカルチャー史』放送中。

やついいちろう/エレキコミック。発表会『等等』が10月8日より、東京、名古屋、大阪で。

photo/
米谷 亨
text/
村岡俊也

本記事は雑誌BRUTUS787号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は787号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.787
世界で生き抜く50の知恵(2014.10.01発行)

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