テーマ〈フェスティバル〉

平常心ブラザーズの平常心を失くす日。

No. 780(2014.06.16発行)
もっとおいしい酒場
宮沢章夫
やついいちろう
宮沢 夏はフェスが多いね。
やつい そうですねって、僕が言うのもなんですけれども(笑)。
宮沢 “やついフェス”やるの?
やつい はい、21日です。
宮沢 早くやっちゃえばいいじゃん。2月とか。
やつい 寒いなあ(笑)。僕、フェスをやろうと思ってから調べたんですよ。するとほぼすべての月にフェスがある。確かに夏が俄然多いですけれど、秋には大学のフェス、学祭がたくさんありますね。
宮沢 学祭なんかつまんないだろ。
やつい お客を呼ばなくてもお金がきちんと入るからじゃないですかね。ほとんどの興行は、お客の入りでお金が決まるけど、学祭は関係ないから。でも昔は年に1度でしたよね、フェスって。
宮沢 何で始めたかね、フェス
やつい もともとは、稲とかですかね。
宮沢 収穫祭? 一気に、そんなに遡る(笑)。お祭りで笑ったのはさ、巨大なわらじを海に流すっていう祭り。鬼が来るから、こっちにはこんなにでかいヤツがいるぞって思わせる。
やつい すごい(笑)。鬼が怯えて来ないと。
宮沢 大きさが半端じゃない。この部屋くらいあるんだよ。
やつい やっぱり大きさは、足で決めるんですね。
宮沢 子供の時、田舎にプロレスの興行が来たんだよ。ジャイアント馬場が泊まっているっていう旅館をみんなで覗きに行ったら、ひときわでかい靴があって、あれだ! ってジッと見てたら、馬場さんが降りてきて、その靴を履いた。
やつい いいな(笑)。鬼を退治しないで帰ってもらうのいいですね。
宮沢 来られたらダメだもん、そんなにでかい人いないんだから。
やつい その発想に近いと思うんですけど、ペリーが黒船で来た時に、日本には椅子がないから帰ってくださいって言ったっていう話を聞きましたよ。
宮沢 向こうはでかいから、相撲取りを並べたっていう話は聞いたことあるけど、椅子も(笑)。
やつい 結局、普通に来ちゃいましたけどね。そうだ、巨大なわらじを流せばよかったですね。
宮沢 手袋とかね。あ、力士を浮かべておけばよかったか。
やつい それじゃ、溺死じゃないですか。
宮沢 力士と溺死った、何うまいこと韻を踏んでるんだ。(続く)

宮沢章夫/遊園地再生事業団主宰。『ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集』など多数。

やついいちろう/エレキコミック。『YATSUI FESTIVAL! 2014』が6月21日に開催。

photo/
米谷 亨
text/
村岡俊也

本記事は雑誌BRUTUS780号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は780号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.780
もっとおいしい酒場(2014.06.16発行)

関連記事