エンターテインメント

さまざまな現場で活動する、後藤正文の最新仕事。

BRUTUSCOPE

No. 779(2014.06.02発行)
喫茶店好き

なにかを作るだけでは収まらない、発想と創作欲の行方。

 音楽家としてアジアン・カンフー・ジェネレーションのフロントマン、Gotchとしてのソロの顔。最新号で6号目を迎える新聞『T
HE FUTURE TIMES』の編集長など、後藤正文の活動を追ってみると、枚挙にいとまがない。そこで、最新の仕事だけ少し振り返ってもらった。まずはソロアルバムの話から。
「タイトルの『Can't Be Forever Young』は、青春の終わりというイメージでつけました。ジャケットも若い自分の葬儀へ行くという想定にして。そうなると重い印象になるので、ジャケットは少し笑えるくらいがいいなと思い、理容店ヤングさんの前で撮影しました」
 4月に世界中で開催された『レコード・ストア・デイ』。後藤は日本のアンバサダーを務めただけに、アナログへのこだわりは強い。
「タイトルの“ヤング”にはもう一つ理由があって、『Can't Be Forever Young』のアナログ盤はダブルジャケット仕様で、開くとニール・ヤング『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』の中ジャケットと同じように、僕が寝そべっているものになっています。音楽的にもフォークやカントリーに傾倒していた頃のニール・ヤングが大好きで、強い影響を受けています。ソロの着想当初から、レコード盤で出すことが念頭にあったので、スタジオやエンジニアも、アナログ録音に精通した人にお願いしました」
 手間隙をかけて作品を作り、手に入れること。新聞『THE FUTURE TIMES』において、読者に投げかけている一つのテーマでもある。無料で数に限りがあるため、読者は配布場所を確認して取りに行かなければならない。
「不便な方がいいと思ったんです。ワンクリックで何でも手に入りますが、その流れからは逸脱したかった。本や新聞は手に入れた時も嬉しいけど、何年も経ってからまた読んでみると出会いや発見があると思っています」

『Can't Be Forever Young』 Gotch名義のファーストソロ作。アナログ盤は2枚組に、同内容のCD付き。ミックスをトータスのジョン・マッケンタイア、マスタリングにはスティーヴン・マーカソン。そしてアナログカッティングを小鐵徹が手がけている。

ソロアルバムから新聞の編集、さらにフェスまで。後藤正文が手がける仕事内容のごく一部。

『THE FUTURE TIMES』 2011年に創刊。東日本大震災で被災した地域で取材を行うジャーナリストの記事や写真などで構成されている。また後藤自らも現地へ出かけ、取材することも多い。現在は、全国のレコード店などで配布中。詳しくは公式HPへ。

『NANO−MUGEN FES.2014』 7月12・13日に横浜アリーナで開催。出演はアジアン・カンフー・ジェネレーション(写真)、東京スカパラダイスオーケストラなどの国内アーティストのほか、ザ・レンタルズやアウル・シティといった海外組も続々出演決定!

エンターテインメントカテゴリの記事をもっと読む
photo/
Shinichiro Fujita
text/
Katsumi Watanabe

本記事は雑誌BRUTUS779号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は779号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.779
喫茶店好き(2014.06.02発行)

関連記事