ライフスタイル

父と息子。

生島淳の僕しか知らないアスリートの秘密

No. 778(2014.05.15発行)
親と子

「父子鷹」といえば、『巨人の星』の星一徹&飛雄馬の親子があまりにも有名だが、現実世界では長嶋茂雄&一茂、ほかではヤンキースで活躍する黒田博樹の父も、かつては南海ホークスの選手だった。それでも日本では、アメリカに比べると親子プロ野球選手の数は少ないように感じる。親子そろって大成功した人がパッと頭に浮かばないからだ。
 アメリカではカル・リプケンとジュニア、ケン・グリフィとジュニアなど、息子たちの方が大いに成功した例が目立つ。また、日本阪神でプレーしたセシル・フィルダーの息子、プリンスも成功を収めた。どうして、日本ではビッグになる息子が少ないのか? 私は「プロアマ協定」のせいだと思う。だって、お父さんがプロだったら、家の中でも息子に指導しちゃいけないんですぜ。父子相伝が野球のイイところなのに、それを否定してるんですから、野暮の極みなのだ。
 私が驚いたのは、アメリカではアナウンサーにまで親子がいること。ジャックとジョーのバック親子は、2人ともワールドシリーズを実況した実力派。1991年、父のジャックはワールドシリーズ第6戦でサヨナラ本塁打が出て最終戦にもつれることが決まると「明晩、お会いしましょう」とアナウンス。時は流れて2012年のワールドシリーズ、息子のジョーも第6戦のサヨナラ本塁打を実況、「明晩、お会いしましょう」と父のフレーズを再現したのである! なんとも粋。

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いくしま・じゅん/スポーツジャーナリスト。著書に、『箱根駅伝コトバ学』など多数。

illustration/
土車大八

本記事は雑誌BRUTUS778号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は778号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.778
親と子(2014.05.15発行)

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