ライフスタイル

リプケンに衣笠。

生島淳の僕しか知らないアスリートの秘密

No. 772(2014.02.15発行)
日本一の「お取り寄せ」最終案内

 野球のスプリング・トレーニングの季節がやってきた。アリゾナのキャンプ地に行くと、天国に来たように感じる(特に3月。2月のアリゾナは意外に寒い)。日米を問わず、キャンプ地の光景として目に入ってくるのがサインをねだるファン。純粋にコレクターの人もいるが、子供を使って頼む不届きなオヤジもいる。きちんと自分でもらいましょう。
 日本の選手は、黒のペンでボールにサインをすることが多いが、メジャーリーガーはサインの「色」にこだわりがある。青のボールペンがベストなのだ。この色は劣化しにくいとかいろいろな説があるが、当のメジャーリーガーたちに「なぜ?」と質問すると、「昔から、それが正しいとされているからなんだよ」という答えしか返ってこない。そういう慣習なのだ。黒だと価値が落ちてしまうから気をつけよう。
 私は野球関係のメモラビリアを収集する趣味はないが、2632試合の連続出場記録を持つ、カル・リプケン・ジュニアのバットをオークションで競り落としたことがある。勤勉なリプケンは私のアイドルだった。たしか、8万円だったと記憶する。結構痛かったが、興奮してバットを受け取った。おぉ、リプケンのサインが書いてある。ところがバットの先端にもう一つサインが書いてあり、私は愕然とした。そこには「衣笠祥雄」と書いてあったのだ  。連続出場試合つながりバット。リプケンだけのじゃなかった。

ライフスタイルカテゴリの記事をもっと読む

いくしま・じゅん/スポーツジャーナリスト。著書に『箱根駅伝コトバ学』など多数。

illustration/
土車大八

本記事は雑誌BRUTUS772号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は772号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.772
日本一の「お取り寄せ」最終案内(2014.02.15発行)

関連記事