ライフスタイル

馬場正道/アジアンヴィンテージ蒐集家

再び きたれ変態さん!

No. 771(2014.02.01発行)
コレクター
もうすぐ引っ越しをするそうで、それに向けて丁寧にパッキングしてあった本やレコードを、大胆にも広げてもらいました。でもタイプライターやアンプなどはもともと部屋にあったもので、アジアのヴィンテージグッズと見事に調和しているから、なんとも不思議。

○掲載号/755号「尊敬できる『日用品』。」
○きっかけ/昔から音楽が大好きで、大学生時代日本各地を放浪して珍しいレコードを集めていた。だけど、滞在にお金がかかることに気づき、物価が安い上海やジャカルタへ旅先をシフト。その結果、日本では決して出くわさない稀少なグッズを見つけ、のめり込んでいく。
○3足のわらじ/平日は普通に働く馬場さん。しかし週末や仕事が休みの日は〈スナック馬場〉の店主として、自分が蒐集したレコードを流したり、仲間たちが集うんだとか。そして今年、地元・鷹の台にオープンしたのが〈KIKI RECORD〉。レコード屋兼喫茶店のオーナーとして、その辣腕を振るっている。まさに3足のわらじなのだ。
○買い付け/忙しい日々を過ごす馬場さんだけど、年に1度の海外への買い付けは欠かさない。行くのは4月から5月にかけ約1ヵ月。雨期よりも乾期がいいのだ。
○本/『アジアのレコードデザイン集』という本を常盤響さんと共作で出している。必見!

インドネシアの職人に作ってもらった旗という変わり種を除いて、基本はレコードと書籍がコレクションの中心。1950〜60年代インドネシアフィリピン中国日本のものが大半を占める。表紙がなんとも時代を感じさせる、女性のイラストが描かれた『Varia』というインドネシアの雑誌(本棚に立てかけてあるもの)も、想像以上に誌面のクオリティが高くてビックリする。インドネシア版・手塚治虫の塗り絵(正直イラストのクオリティは……)といった、個性的な本まで買っちゃうところに馬場さんの茶目っ気が感じられる。ただ、最近は中国フィリピンには行っておらず、インドネシア・ジャカルタが買い付けのメイン。1ヵ月3万円もあれば部屋を借りることができ、10万円くらい持っていけば過不足なく生活できるそう。結果的に約40㎏も、いつも持って帰っているんだとか。ちなみに池袋の〈スナック馬場〉に行けば、アジアで買い付けてきた普段なかなか聴けない超ディープな音楽を聴かせてくれる。だけど蒐集の旅は、いつも順風満帆というわけじゃない。去年はインドネシアで現地の暴走族にナタで襲われ、腕が血だらけになる惨事が。そんな経験をしても、今年もまた海外に行くという。飽くなきコレクター魂はこれからも変わらない。

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photo/
Ayumi Yamamoto
text/
Shun Inoue
edit/
Kaz Yuzawa

本記事は雑誌BRUTUS771号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は771号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

No.771
コレクター(2014.02.01発行)

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