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人間工学に則って設計されているこの世界、あなたが犬だったらどう思う?

BRUTUSCOPE

No. 767(2013.11.15発行)
小津の入口
MVRDV×ビーグル/「スヌーピーでさえ、ほかと変わり映えしない犬小屋に住んでいる」と考えて、あえてクラシックな形を踏襲。曲線形にして揺れる建築に。
トラフ建築設計事務所×ジャックラッセルテリア/飼い主の匂いが好きな犬の特性に合わせて、飼い主の洋服を掛けることで完成する「ワンモック」。
妹島和世×ビションフリーゼ/犬と空間が一体化⁉ ふわふわとした毛が拡張したかのようなスペースに、心なしか写真のモデルの犬も笑っているように見える。
伊東豊雄×柴犬/柴犬と暮らす伊東は、犬の周囲に建築的な構造を巡らせていくという着想から、愛犬が老犬となっても散歩ができる移動式の建築を生み出した。

建築家が考えた「犬のための建築」展示中。設計図をダウンロードして、自作もおすすめ。

“犬小屋”と聞いてイメージするのはどんな形? スヌーピーが暮らす三角屋根の小さな家、金網のケージ……、果たしてそれらは犬にとって暮らしやすい空間なのか。私たちが日頃接している建築物が人間の尺度で作られているのに対して、犬のために考えられた建築が今までにあっただろうか。今、世界で活躍する建築家が集まり、新たなプロジェクトが動き始めている。展覧会開催中の『ARCHITECTURE FOR DOGS 犬のための建築』は、原研哉が発起人の「犬のための建築」を考えるプロジェクト。2012年11月ウェブサイト(http://architecturefordogs.com)が公開され、13人の建築家が13の犬種に合わせて本気で建築した「犬のための建築」が発表された。全ての設計図ウェブ上でダウンロード可能。トラフ建築設計事務所による「ワンモック」は、工具なしで組み立てられるキットも販売されている。なにも、「犬のための建築」を考えられるのは、建築家だけの特権じゃない。会場の専用ボックスに自分で考えた建築案を投書すると、毎日ウェブ上で公開され、そこから設計図を作ることも構想されている。身近なパートナーの暮らしを見直すことで、もう一度、人間中心で出来上がっているこの世界について考え直したい。

『「犬のための建築」展』

12月21日、TOTOギャラリー・間(東京都港区南青山1−24−3 TOTO乃木坂ビル3F☎03・3402・1010)で開催中。日曜・月曜・祝日休。入場無料。ミュージアムショップでは、展覧会と同名の書籍(B5判変型)や、ワンモックのキットを販売している。

photo/
Hiroshi Yoda
text/
Rio Hirai

本記事は雑誌BRUTUS767号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は767号発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

No.767
小津の入口(2013.11.15発行)

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