ファッション

スキルはもちろん、 身だしなみも絶対重要。 性格や人となりが、 如実に表れるからです┃波戸内啓介 リクルート エグゼクティブ エージェント代表取締役社長

装いが道を拓く。経営者に教わる、スーツスタイル。

BRUTUS特別編集(2019.09.02発行)
BUSINESS BRUTUS

日本最大の人材サービス会社、リクルートグループの中で、経営陣に特化した人材を扱うリクルート エグゼクティブ エージェント。
「ヘッドハンターという言葉は好きじゃないんです。首狩りじゃないですか(笑)。企業に本当に必要な人をご紹介したり、候補者の方に最適な職場を見つけていただくためのマッチングサービスだと思っています。ビジネスを取り巻く状況はどんどん変わってきていて、グローバル、IPO、CFO、IoT、デジタルシフトなど求められる人材は多岐にわたります。ここ数年は社外取締役などガバナンス系の需要が増えています」
 圧倒的にスピードが速くなっているビジネス環境において、即戦力として求められる人材像とは。
「スキルは当然としてプラス大事なのは、コミュニケーション能力。経営層に求められるのは、一言で言うと胆力。難しい局面での判断、困難を乗り越えていく諦めない心、成し遂げようとする志です。一方スタートアップ企業など若い経営層が経験値を超えて求められるのはパッション。情熱を持って事業をやり遂げたいという思いです」

相手を気遣う装いが ビジネスチャンスにつながる。

候補者へのオーダーとして顔つきや外見が意外と気にされる時も。「身だしなみは絶対に大切です。ネクタイがよれていたり、ボタンが開いていたり、靴が汚れていたり。そういう時は“面談の時にはきちんとしてください”と助言します。性格や人となりがそこにも表れているということです。それなりのエグゼクティブの方々は、やはり良いものを身に着けていらっしゃいます。年齢問わず」
 幹部層の人事は経営者とのやりとりがほとんど。必然的に波戸内さん自身が出ていく場面も多い。
「平日の昼夜はほぼ会食です。情報収集もありますが、実際に仕事が発生する場なのでとても大切。服装にはもちろん気を使います。もともとスーツは好きだったのですが、この事業に携わり始めてより良いものにしました。かなり良いものに(笑)」
 イギリス留学時にヨーロッパを旅した経験からイタリアが大好きになったという波戸内さん。スーツはナポリの〈ルカ グラシア〉のオーダーメイドがほとんどだ。
「入社してすぐ上司に“ボールペンはモンブランを買え”と言われたんです。契約の場でお客様に差し出すのが100円のボールペンかモンブランかで相手はどういう気持ちになるか。良いものへのこだわりは、それがきっかけでした。逆にやりすぎないことも重要。気をつけているのはシンプルなものを選ぶことです。相手によってはネクタイなしでボタンダウンにしたり、お客様が気を使うことのない服装を常に心がけています」

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「8割が白」と語る波戸内さんのワイシャツは、生地を選んで仕立てるオーダーメイド。カフリンクスと愛用の腕時計は〈カルティエ〉のもの。

いつも持ち歩いているバッグとiPadケースは〈ACATE(アカーテ)〉。上質なイタリアンレザーを引き立てるシンプルなデザインが身上だ。

シューズはほぼ〈ジョン ロブ〉一辺倒、出張の際にロンドン本店で購入することも。国内ブランドでは老舗の〈Otsuka〉もオンタイムで活躍。

profile

はとうち・けいすけ/1965年熊本県生まれ。筑波大学体育専門学群を卒業後、リクルートに入社。営業部門、企画部門などの責任者を務めたのち、リクルート関西支社長、リクルートHRマーケティング関西社長、メディア・シェイカーズ社長などを経て、2011年より現職。スマートにスーツを着こなす秘訣は、「体形維持も兼ねて」という趣味のゴルフ。

photo/Koh Akazawa text/Taichi Fujino, Akiko Inamo edit/Naoko Sasaki/

本記事は雑誌BRUTUS特別編集の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容はBRUTUS特別編集発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

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