旅行

行列嫌い(?)なソウルの人も 並ばずにはいられない名店。

ソウル 見る、買う、食べる、101のこと。

BRUTUS特別編集(2019.04.01発行)
BRUTUS特別編集 ソウル 見る、買う、食べる、101のこと。 増補改訂版

スジェビ/三清洞スジェビ

ハンアリ(壺)から取り分けて食べる。8,000W(写真は3人前)。

しみじみ優しい、すいとんの滋味深さに開眼必至。

スジェビとはすいとんのことだが、日本人がイメージする団子状のそれとはちょっと違う。2〜3時間寝かせるという生地は、厚めのワンタンのようにつるつるモッチリとした食感。煮干しや昆布などでだしをとったスープとの相性も素晴らしく、アサリ、ニラ、タマネギなどいろんな具材の旨味が一つにまとまり、ため息の漏れる優しい味わい。昼どきは、観光客とビジネスマンで大行列。シンプルなジャガイモチヂミと一緒に食べたい。

行列は1つだが、入口が2つあって振り分けられる。広い店内の中央にある厨房では、黙々とすいとんを作る姿が。

マンドゥ/カメコル ソンワンマンドゥ

小腹が空いたときにちょうどいい、こぶし大サイズ。5個で4,000W。

蒸し上がったら瞬殺でなくなる、手作り肉まん。

南大門のメインストリートにあるマンドゥ(肉まん)専門店。店頭に置かれた巨大な蒸し器から取り出される湯気の立ったマンドゥは、並べたそばからなくなっていく。餡は普通(スナンマッ)と辛口(メウンマッ)の2種類で、どちらもタマネギ、ネギ、ニラなどの香味野菜がたっぷり入っている。現在のようなマンドゥになったのは、“IMF危機”に見舞われた1997年。安くても腹持ちのいいものにしようと、皮を厚くしたのだとか。

蒸し器を開けると、においにつられて人が押し寄せてくる。店内で食べられるカルグクス(手打ち麺)も人気。

ジャージャー麺/中国

とろみのついた甘くて濃厚な餡と、麺をよく絡めて食べる。4,000W。

一日限定100食、3時間1本勝負の庶民の味。

日本ラーメンのように、本場・中国と異なる進化を遂げた韓国のチャジャンミョンことジャージャー麺。出前でお馴染みの庶民の味で、チュンジャンという黒味噌の調味料を使った甘めの餡が、麺の上にかかっている。ストレートなネーミングのこの中華料理店のジャージャー麺は、一日限定100食。タマネギとネギのみじん切り、挽き肉などが入った餡が特徴だ。こってりしながらネギ油の風味が香ばしく、もちもちとした麺とぴったり。

外で並んでいるとメニューを聞かれる。ジャージャー麺を食べたければ、12時30分までには行こう。

キューブパン/meal° 聖水店

まとめ買いして、食べ比べたくなるかわいさ。

ソウルも高級食パンがブームになっているようで、街を歩くとおしゃれなベーカリーが目につく。日本でパン作りを学んだという職人が、2016年8月にオープンした〈ミルド〉では、オリジナルの天然酵母北海道産の小麦粉を使用。スタンダードな食パンとともに人気なのが、約6㎝四方のキューブパンだ。味のバリエーションが豊富で、デニッシュ風の軽い生地の中に、あんこ、チョコ、カレーカスタードクリームなどが入っている。

夕方に売り切れてしまうこともあるので、確実にゲットしたいなら午後早めに来店を。カロスキルにも店舗あり。

テジコムタン/屋同食

飲み干したくなるほど旨味が凝縮したスープはまさに口福。8,000W。

シェフオリジナル、唯一無二の黄金スープ。

学生街・弘大の隣ながら落ち着いた雰囲気の合井に、2017年3月にオープンしたテジコムタン専門店。テジクッパならぬテジコムタンは、ここのオリジナルメニュー。黒豚バークシャーKというブランド肉を使用して、長時間煮込んだ黄金色のスープに、ご飯と薄くスライスした豚肉が数枚入っている。別皿の唐辛子味噌を添えて食べる豚肉は、ほろほろの食感。知る人ぞ知る名店だったが、人気グルメ番組に取り上げられてさらなる行列が……。

カウンター席のみ。内装や器などにもシェフのこだわりが。

ホットク/トルボネ ホットク

揚げ焼きしているので、外はサックリ、中はふわふわ。1,500W。

みんな大好き、昔ながらの素朴なスイーツ

ホットクとは小麦粉の生地に餡を包んで鉄板で焼く、日本のおやきのようなお菓子。一昔前は冬になるとホットクの屋台が街にたくさん出ていたものの、屋台のバリエーションが増えたせいか、最近はめっきり少なくなってしまったそう。仁寺洞のメインストリートに出るこの屋台は、年中ホットクを食べられる人気店で、餡はピーナッツ、黒砂糖、黒ゴマ、シナモンなどを練ったベーシックなタイプ。おすすめは熱々だが、やけどに注意!

屋台なので、閉店時間や定休日はアバウト。仁寺洞という場所柄、観光に来た外国人なども多く並んでいる。

牛カルビ/延南ソシクタン

1人前150g。辛くない青唐辛子をかじりながら肉が進む! 15,000W。

ドラム缶が焼き台&テーブルの立ち食い焼肉。

グリル兼テーブルになっているドラム缶を囲み、立ったまま焼いて食べる牛カルビ専門店。秘伝のタレに5時間以上漬け込んだカルビは、甘辛くてそのままでもおいしいが、ショウガやネギなどが入った醤油ベースのタレにつけて食べても。ビールや焼酎などのドリンクは、基本的に冷蔵庫からセルフで取り出し、ご飯やキムチは持ち込みOKというフリースタイル。この豪快さとユルさがウケて、多いときは1,000人前の肉が売れるそう。

店の裏口に並ぶときもあり。白米やキムチは、近くのコンビニで調達してから行こう。

三清洞スジェビ/삼청동수제비
鍾路区三清路101−1/종로구 삼청로 101−1☎02・735・2965。11時~21時。無休。

カメコル ソンワンマンドゥ/가메골 손왕만두
中区南大門市場4キル42/중구 남대문시장4길 42☎02・755・2569。8時~20時。日休。

中国/중국
鍾路区紫霞門路33キル2/종로구 자하문로33길 2☎02・737・8055。11時~完売(14時頃)。日休。

meal° 聖水店/밀도 성수점
城東区往十里路96/성동구왕십리로 96☎02・497・5050。11時~完売(20時頃)。月休。

屋同食/옥동식
麻浦区楊花路7キル44−10/마포구 양화로7길 44−10☎010・5571・9915。11時~14時、17時~22時(土・日11時~22時)。無休。

トルボネ ホットク/털보네호떡
鍾路区仁寺洞キル20あたり/종로구 인사동길 20부근☎なし。12時~完売。不定休。

延南ソシクタン/연남서식당
麻浦区白凡路2キル32/마포구 백범로2길 32☎02・716・2520。11時50分~完売(18時~19時頃)。月休。

photo /
Chihiro Oshima
text/
Ikuko Hyodo

本記事は雑誌BRUTUS特別編集の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容はBRUTUS特別編集発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。掲載されている商品やサービスは現在は販売されていない、あるいは利用できないことがあります。あらかじめご了承ください。

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